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中京に替わる影響は?

  • 2006年09月18日(月) 23時50分
 今年は阪神の代替で中京が使われているため、重賞予想にも悩みが多い。しかし、3歳重賞である神戸新聞杯については、例年の傾向をそのまま流用できる部分があるのではと考えている。

 もちろん、コースが違うのだから変わる部分が無いわけではない。しかし、力量に関する部分は変わらず、適性に関する部分だけが変わるのではないだろうか。

 3歳のトライアル重賞といえば、将来GIを勝つ馬も、将来1000万条件でうろうろして終わる馬も一緒に走る舞台である。前者が仕上がり途上などの理由で能力を発揮しきらないならまだ紛れもあろう。しかし00年に菊花賞への最終プレップレースになって以降、神戸新聞杯では格上組がより確実に走るようになってきている。

 さらに正確に言うと、ダービー出走馬、特に上位馬のうち、明け3歳になって以降にGI・GII勝ちのある馬はほとんど崩れない。ちなみに、昨年は条件を満たす出走馬がディープインパクトだけだったのでデータ云々ではなかったかもしれないが……。

 これでいくと、メイショウサムソンとアドマイヤメインはまず安泰ということになる。一方、年明けに勝ち星のないフサイチリシャールはこの2頭よりはやや不利になる。京都新聞杯2着のアペリティフ、勝ったのがGIIIのドリームパスポートも同様だ。昨年は該当馬が1頭だったのでシックスセンスやローゼンクロイツも上位確保が容易だったが、今年のほうが門は狭い。

 一方、変わるとすれば適性、特に脚質の部分。例年の神戸新聞杯はとにかく上がりの脚だけを問われるようなレースで先行タイプはやや不利だったが、今年は違う。

 そういう意味では、アドマイヤメインとメイショウサムソンの前後はダービーと入れ替わってもおかしくない。また、先行力のある上がり馬タイプが3着あたりに入ってきてもおかしくはないだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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