スプリンターズSというといまだにダイタクヤマトの大穴が思い出されるが、あの馬券は例外中の例外と言える存在。いまの施行時期になった00年以降だと連対馬はダイタクヤマト以外すべて5番人気以内だし、3着馬も香港馬ケープオブグッドホープ(8番人気)以外は4番人気以内馬ばかりだ。
12月に行われていた時代にも遡って「過去10年」とすると、もう少し人気薄で馬券に絡んだ馬が出てくるが、それでもダイタクヤマト以外の日本調教・好走馬はすべて7番人気以内に収まる。
そこで今回は、日本調教馬・7番人気以内を条件にいろいろなデータを見てみた。
最初に探ったのは、ローテ別の成績。イメージとしてスプリンターズSは休み明けの馬が強く、使い込まれている馬はよくないように感じたからだ。
しかし、調べてみるとそう大差はない。中9週以上の休養を経た後6戦目以上となる馬は(1-1-0-4)といまひとつだが、1番人気だった2頭はともに連対している。たとえばシーイズトウショウが1番人気になったとしても不安とは言えない。
同様に馬体重などを見てもこれといった傾向は見つからなかったのだが、唯一脈ありと思えるのが、前走距離別成績だ。
前走芝1200m組は(3-6-4-22)で連対率25.7%、複回収率58%。それに対し芝1600m組は(3-3-4-9)で連対率31.6%、複回収率94%だ。
12月施行時代のマイルCS→スプリンターズSというローテが寄与しているのも事実だが、今の施行時期になってからの安田記念→スプリンターズSも悪くない。日本調教馬だけでなく、サイレントウィットネスもこのローテで勝ったわけだから、スプリントの専門家よりマイルとの兼業タイプを重視するべきだろう。となると、今年の登録馬ではオレハマッテルゼが浮かんでくる。