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【ラストメッセージ】「競馬がよりよい形で継続されるよう願っています」/角居調教師インタビュー後編

  • 2021年02月26日(金) 18時02分
角居調教師引退特集

▲正真正銘、角居調教師からの「ラストメッセージ」 (撮影:桂伸也)


半月以上にわたってお届けした角居勝彦調教師の活躍をたどる特集。いよいよ第三部「角居調教師からのラストメッセージ」後編で締めとなります。

この1年、有馬記念や天皇賞などに出走するたび「最後の」と枕詞をつけられながら過ごしてきた角居調教師。取材も殺到する中、こうしてnetkeibaの取材に答えてくださったのには、コロナ禍で競馬場に来られないファンの方々を思う気持ちがありました。角居調教師の正真正銘「ラストメッセージ」をどうぞ。

(取材・構成=大恵陽子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

最終日に出走するワイドソロモン、オーナーの心配り


――引退発表後、角居調教師の元には様々なタイミングで取材が殺到することが何度かあったのではないかと思います。

角居 そうですね、1年前からどのレースも毎回「最後の○○」って言われて、何が最後か分からなくなって(笑)。ボヤけた感はあります。

――「最後の有馬記念」とかになりますものね。ラストウィークを前に、先週日曜日には小倉でヴィオリーナが4歳以上1勝クラスを勝ちました。

角居 地方競馬からの再転入で、「1月中に登録をしておきたい」との話でした。ちょうどうちの厩舎で引退の早まった馬がいたりして、馬房数の枠もガラガラだったので、「どうぞ、どうぞ!」と引き受けた馬で勝たせてもらって、申し訳ないなって(苦笑)。いい馬を退職前に渡していただきました。

――中山牝馬Sを連覇したレディアルバローザの仔で、昨年JRAで未勝利戦を走っていた頃は中内田厩舎の所属だったんですね。

角居 血統馬ですよね。すぐに中内田先生にありがとうの電話を入れました。これもご縁だなとは思います。

――鞍上の吉田隼人騎手は前日にダブルフラット(皿倉山特別)にも騎乗して、2着でレースを終えた後、「角居厩舎はもう終わりになるし、勝ちたかったです」とコメントされていたようですね。

角居 いいタイミングで隼人くんに乗ってもらいました。

――ラストウィークとなる今週は28日(日)阪神・甲南Sにワイドソロモンが登録されています。

角居 次の行き先(厩舎)も決まっていたので、次の先生のところでいい状態で走ってくれればと思っていたんですけど、その先生が「オーナーも『ぜひ最後、角居くんに』とおっしゃっています。角居さん、ぜひ使ってください」と言ってくれた馬でしたので、ありがたく使うことになります。

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1964年3月28日、石川県生まれ。JRA栗東所属の調教師。競馬学校を卒業後、中尾謙太郎厩舎及び松田国英厩舎で調教助手を務め、2001年に厩舎を開業。その後、カネヒキリ、ウオッカ、エピファネイアなど多くのGI馬を管理してきたと共に、海外競馬でもデルタブルース、シーザリオ、ヴィクトワールピサなどのGI馬を輩出。

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