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史上初・浦和競馬場で行われる地方競馬の祭典!/JBCクラシック・スプリント・レディスクラシック

  • 2019年11月03日(日) 18時00分

今年もそれぞれ豪華メンバーが集結


 11月4日(振・月)は、一年に一度の地方競馬の祭典・JBC競走がついに浦和競馬場で実施される記念すべき日。新スタンドの完成を含めた各所の改装も行われ、埼玉県出身者として個人的にも待ちに待った開催。競馬ファンの心躍る一日になりそうです。

『JBCクラシック』『JBCスプリント』『JBCレディスクラシック』3つのカテゴリーの頂上決戦に、今年もそれぞれ豪華メンバーが集結。左回り1周1200mで、直線は南関東4競馬場の中では最も直線が短い小回りコース。JBC開催に向けて一部コースもリニューアルされた(2000mのスタート地点と第3コーナーの幅が広くなった)とはいえ、難コースと言われる浦和競馬場。

 馬の能力はもちろん騎手の手腕も重要。個性的なコースを攻略し、タイトルを手中に収めるのは果たしてどの馬か?それでは3つのレースを順番に展望していきましょう。

牝馬同士の負けられない戦い


 浦和8Rは『第9回JBCレディスクラシック』。昨年は京都1800mで行われましたが、今年はこのレース史上初めて1400mで実施。昨年とはコースも距離も全く異なる戦いに、個性あふれる牝馬たちが揃いました。

 ヤマニンアンプリメは今年に入ってダートグレード競走でメキメキと頭角を現した1頭。3月の黒船賞2着、5月のかきつばた記念2着と牡馬相手に好走したのち、6月の北海道スプリントCで重賞初制覇を果たすと、続くクラスターCも連勝。前走・テレ玉杯オーバルスプリントではノブワイルドの3着でしたが、今回と同じ浦和1400mを経験したのは大きなアドバンテージ。鞍上に初コンビの武豊騎手を迎え、牝馬同士のここは負けられない戦いになりそうです。

武豊騎手と初コンビのヤマニンアンプリメ(写真は2019年クラスターC優勝時、撮影:高橋正和)


 ファッショニスタは重賞初挑戦だった昨年のJBCレディスクラシックでいきなり3着と印象を残し、今年7月のスパーキングレディーCで重賞初制覇。前走・レディスプレリュードでも今回JBCクラシックに出走するアンデスクイーンの2着と、牝馬のトップクラスの1頭。1400mも12戦5勝【5-6-0-1】と好成績で、あとは初コースへの適性次第。

昨年のJBCレディスクラシック3着のファッショニスタ(写真は2019年スパーキングレディーC優勝時、撮影:高橋正和)


 5月のかきつばた記念を逃げ切ったゴールドクイーン(2着はヤマニンアンプリメ)。控える競馬をしたスパーキングレディーCは8着でしたが、前走・ながつきS(中山・OP)では逃げて5馬身差の圧勝。破った相手はヒロシゲゴールドら強い牡馬たち。初コース・左回りという不安材料はありますが、先行馬有利な浦和コースゆえ自分の競馬に徹することができれば勝機あり。

前走5馬身差の圧勝のゴールドクイーン(写真は2019年ながつきS優勝時、撮影:下野雄規)


 芝の重賞戦線で活躍しているレッツゴードンキも参戦。ダート経験は少ないものの、2016年川崎のJBCレディスクラシックでホワイトフーガの2着だったのは印象に深く残るところ。現在7歳とはいえ、前走・スプリンターズSで5着と掲示板確保。まだまだ元気いっぱいで、見逃せない存在です。

まだまだ元気いっぱいのレッツゴードンキ(写真は2015年桜花賞優勝時、(c)netkeiba.com)


 3歳馬モンペルデュは現在3連勝中。特に前走・室町S(京都・OP)では、オープンクラスの古馬・牡馬たちを相手に圧勝。若さと勢いはナンバーワン。

3連勝中の3歳馬モンペルデュ(写真は2019年室町S時、(c)netkeiba.com)


 地方勢では川崎のラーゴブルー。4月のマリーンCを制してダートグレード競走ウイナーの仲間入り。浦和で今回と同じ1400mの重賞・しらさぎ賞(2018年)を勝っているのは心強く、再びコンビを組む吉原寛人騎手と打倒JRA勢を狙います。

吉原寛人騎手と再びコンビを組むラーゴブルー(写真は2019年スパーキングレディーC出走時、撮影:高橋正和)


 そのほか前走・道営スプリントを勝った北海道のアップトゥユー、今年のしらさぎ賞を勝っている大井のタイセイラナキラ、JRA所属時代にTCK女王盃(2018年)を制した浦和のミッシングリンク、2017年エーデルワイス賞の覇者・川崎のストロングハート、JRAから転入2戦目・大井のサラーブら多彩なメンバーが揃いました。

北海道のアップトゥユー(写真は2018年道営スプリント出走時、ユーザー提供:史緒さん)


しらさぎ賞勝ち馬のタイセイラナキラ(写真は2019年しらさぎ賞優勝時、撮影:高橋正和)


2018年にTCK女王盃を制しているミッシングリンク(写真は2018年柳都S優勝時、撮影:下野雄規)


エーデルワイス賞の覇者・川崎のストロングハート(写真は2018年ユングフラウ賞出走時、ユーザー提供:ゆうちゃんさん)


JRAから転入2戦目のサラーブ(写真は2019年ポプラ特別優勝時、(c)netkeiba.com)


【JBCレディスクラシックのイチオシ馬】
・ヤマニンアンプリメ
このレースに参戦するJRA勢で浦和コースを走ったことがあるのはこの馬だけ。前走の経験を糧に、課題をクリアして結果に繋げて欲しい。

【気になる馬】
・レッツゴードンキ
芝のGI高松宮記念で2年連続2着(2017年、2018年)。JBCレディスクラシックが今年は1400m戦というのはこの馬にとって大きなチャンス。岩田康誠騎手がこの馬に乗るというのもポイントのひとつ。

新短距離王の座をかけた一戦


 続いて浦和9Rは『第19回JBCスプリント』。昨年より200m長い1400mで行われます。現在絶対王者不在のダートスプリント戦線。新短距離王の座をかけ、話題性十分なスターたちが揃いました。

 コパノキッキングは前走・東京盃を逃げて快勝し、藤田菜七子騎手に重賞初制覇をプレゼント。同馬はカペラS、根岸Sに続いて重賞3勝目を挙げました。1400mの根岸Sを勝っているものの、東京競馬場の1400mはワンターン。コーナー4回の小回りコースへの対応が最大のポイント。藤田菜七子騎手は自身の初勝利を浦和競馬場で挙げていて(2016年3月24日)、良いイメージを持っているはず。頂点へ向けての手綱さばきに注目です。

藤田菜七子騎手と勝利を目指すコパノキッキング(写真は2019年東京盃優勝時、撮影:高橋正和)


 サクセスエナジーは浦和のダートグレード競走・さきたま杯(2018年)の勝ち馬。さらに今年のさきたま杯2着、テレ玉杯オーバルスプリント5着と今回の同舞台での経験値の高さは強調材料。2018年かきつばた記念、今年の黒船賞も制している1400mのダートグレード競走の3勝馬。実績上位馬が頂点を目指します。

1400mのダートグレード競走の3勝馬、サクセスエナジー(写真は2019年さきたま杯出走時、撮影:高橋正和)


 今年の高松宮記念を制した芝のスプリントGIホース・ミスターメロディの参戦も大きな話題のひとつ。もともと新馬戦はダートで勝ち上がり、ここまでダート4戦2勝【2-2-0-0】。昨年2月以来、久しぶりのダート戦ですが、GI馬の能力の高さを見せつけるか、非常に楽しみな存在。

今年の高松宮記念馬ミスターメロディ(写真は2019年高松宮記念優勝時、(c)netkeiba.com)


 JRA勢はほかに大井の藤本現暉騎手とのコンビで臨むノボバカラに加えて、初ダートの3歳馬・ファンタジストも参戦。ファンタジストは小倉2歳Sと京王杯2歳Sを勝った芝の重賞ウイナーで、2走前・セントウルSではタワーオブロンドンの2着。いきなりのダートグレード競走参戦でどんな走りを見せてくれるでしょうか。

藤本現暉騎手とのコンビで臨むノボバカラ(写真は2019年栗東S優勝時、(c)netkeiba.com)


初ダートの3歳馬・ファンタジスト(写真は2018年京王杯2歳S優勝時、撮影:下野雄規)


 そして地元・浦和勢も虎視眈々!その筆頭は浦和のノブワイルド。習志野きらっとスプリント、プラチナC、テレ玉杯オーバルスプリントと現在3連勝中。テレ玉杯オーバルスプリントではワイドファラオ、ヤマニンアンプリメらJRA勢を撃破し連覇達成。昨年京都で行われたJBCスプリントでは逃げることができず16着に敗れましたが、今年は得意の地元浦和競馬場を舞台に、先頭はゆずれません!

現在3連勝中の地方馬ノブワイルド(写真は2019年テレ玉杯オーバルスプリント優勝時、撮影:武田明彦)


 浦和・小久保智厩舎4頭出しのもう1頭の注目馬はブルドッグボス。2017年にはクラスターCを制覇。この年のJBCスプリントはニシケンモノノフの3着を確保。その後も重賞戦線で好走を続け、前走・東京盃ではコパノキッキングの2着。こちらも無視できない存在。

無視できない存在のブルドッグボス(写真は2019年クラスターC出走時、撮影:高橋正和)


【今回のイチオシ馬】
・ノブワイルド
2007年フジノウェーブ以来となる地方馬による勝利なるか?自分の庭のような走り慣れたコースで、いつものレースをするのみ!ノブワイルドとコパノキッキングの有名オーナー対決にも注目です。

【気になる馬】
・ミスターメロディ
ここまで12戦4勝【4-3-0-5】。4勝を挙げたのは東京と中京で左回りコース。ダートでもJpnIタイトル奪取なるか?

ダート2000mで争われる頂上決戦


 最後は浦和10R、ダート2000mで争われる『第19回JBCクラシック』。文字通りの頂上決戦に「強い4歳世代」と言われるJRAから2015年生まれの3頭が集いました。

 その中でも中心となるのはオメガパフューム。ルヴァンスレーヴ、グリムらとともに高いレベルの同世代を牽引してきた1頭。2018年東京大賞典、今年の帝王賞とすでにGI・JpnIを2勝。今回、鍵となるのは初コースの攻略か。最終コーナーの勝負所で少しでも前に付け、その末脚を浦和競馬場でも繰り出すことができれば、自ずと結果が出るはず。

強い4歳世代筆頭、オメガパフューム(写真は2019年帝王賞優勝時、撮影:高橋正和)


 チュウワウィザードは前走・帝王賞でオメガパフュームの2着、4歳馬によるワンツーを演出しました。2018年名古屋グランプリ、2019年ダイオライト記念、平安Sを制している重賞3勝馬でこちらも4歳の実力馬の1頭。

重賞3勝馬チュウワウィザード(写真は2019年平安S優勝時、(c)netkeiba.com)


 JRAのもう1頭の4歳馬はロードゴラッソ。前走・シリウスSで重賞初制覇。勝負所で差を詰めたレースぶりは、今回に向けて好材料。ここから一気に花開く可能性も。

前走シリウスSで重賞初制覇のロードゴラッソ(写真は2019年シリウスS優勝時、(c)netkeiba.com)


 アンデスクイーンはブリーダーズゴールドC、レディスプレリュードと現在ダートグレード競走2連勝中。距離適性を考え、今年は1400mのJBCレディスクラシックではなく、2000mのこちらに出走。これまで条件戦を牡馬相手にコツコツと勝ち上がり、力を付けてきた戦歴を考えると、ここでも十分チャンスあり。

ダートグレード2連勝中アンデスクイーン(写真は2019年レディスプレリュード優勝時、撮影:武田明彦)


 6歳馬クインズサターンはJRAのダート重賞で2、3着が多く未だ重賞は未勝利。鞍上に大井の矢野貴之騎手を配して、初の地方競馬初参戦で変わり身を見せることができるでしょうか。

初の地方競馬初参戦クインズサターン(写真は2017年 秋嶺S優勝時、撮影:下野雄規)


 地方勢は、前走・マイルグランプリを勝った大井のワークアンドラブ、長距離重賞・東京記念を勝った大井のストライクイーグル、同2着・浦和のセンチュリオンが参戦。特にセンチュリオンはJRA所属時代にマーチSを勝っている重賞ウイナー。今回、地の利を活かして上位を狙います。

マイルグランプリ勝ち馬大井のワークアンドラブ(写真は2019年マイルグランプリ優勝時、撮影:高橋正和)


東京記念勝ち馬の大井のストライクイーグル(写真は2019年大井記念優勝時、撮影:高橋正和)


JRA所属時はマーチSを勝った浦和のセンチュリオン(写真は2019年埼玉新聞栄冠賞出走時、撮影:高橋正和)


【今回のイチオシ馬】
・チュウワウィザード
名古屋グランプリで、2500mコーナー8回という小回りを経験しているのは大きなポイント。今回はコーナー6回、初コースでも十分対応可能で、逆転を狙います!

【気になる馬】
・アンデスクイーン
本格化した牝馬の好走に期待。鞍上・戸崎圭太騎手は元南関東のリーディングジョッキー。浦和コースでの勝ち方を熟知しているはず。

 浦和競馬場で行われる『JBCクラシック』『JBCスプリント』『JBCレディスクラシック』。3つのレースに魅力あふれるメンバーが揃った特別な一日。全国の競馬ファンの目が浦和競馬場に集まります!

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埼玉県出身。フリーアナウンサー。競馬好きが高じてこの世界へ。2001年から15年間、グリーンチャンネルで「中央競馬全レース中継」のキャスターを務める。2016年度から「グリーンチャンネル地方競馬中継」のコメンテーターとして出演。さらに全国各地の競馬場のトークイベントに参加するなど、中央競馬・地方競馬の垣根を越えて活躍中。

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