2021年の報知オールスターカップを制したタービランス(提供:神奈川県川崎競馬組合)
お正月、南関東の競馬ファンにはすっかりお馴染みの重賞が川崎で行われる「報知オールスターカップ」。コースを1周半する小回りの2100m戦。最初のスタンド前からペースを見て仕掛けるジョッキーがいたり、道中の駆け引きも見物だ。
レースが2100mで行われるようになったのは2007年、前年の東京ダービー馬・ビービートルネードが勝利した年から。以降のこのレースは“南関東の3歳クラシック好走馬”が実に強い。
07年以降15頭の勝ち馬のうち、他地区からの遠征馬、もともとJRA所属だった馬を除いた8頭中5頭が南関東の3歳クラシックで勝利した馬だ。09年覇者・アンパサンドは東京ダービー馬。13年覇者・シーズザゴールド、19年覇者・ヤマノファイト、そして去年の覇者・タービランスが羽田盃の勝ち馬。ちなみに残る3頭の内、10年覇者・マズルブラストは羽田盃と東京ダービーで3着、15年覇者・ドラゴンエアルは羽田盃で3着しており、クラシック好走馬には変わりない。
過去の成績をさかのぼって、南関東3歳クラシックで好走経験のある馬がいたら要注意。さらに前走で浦和記念(JpnII)か勝島王冠を使い、好走した後にこの舞台に登場すると“勝ちパターン”だ。
2021年羽田盃優勝馬・トランセンデンス(提供:地方競馬全国協会)
今年で言えば、2021年の羽田盃の勝ち馬で前走・勝島王冠5着のトランセンデンスがそのパターンにドンピシャ。出走が叶えば大いに注目し、2022年の馬券的好スタートを切りたいところだ。
筆者プロフィール:小堺翔太
タイムリーオフィス所属。タレント、フリーアナウンサー。中央競馬全レース中継キャスターをはじめ、中央・地方問わずグリーンチャンネルの競馬番組に多数出演。