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【アイビスSD予想】過去10年で18頭が馬券に 好相性韋駄天S組が中心も有力馬探しは難解極める

  • 2024年07月27日(土) 19時00分

チェイスザドリームは前走勝ちで絶好のステップ


 例年以上にすばらしい芝コンディション。速くても54秒台後半の持ち時計にとどまる馬の組み合わせだが、少々の雨なら快時計の決着になる可能性が高い。

 もうひとつのアイビスSDの特徴は、前哨戦に春5月の韋駄天Sができて出走馬のスケジュールが大きく変わったこと。最近10年、馬券に絡んだ30頭中の延べ18頭(60%)を、その年の韋駄天S出走馬が占めている(直行ではなくても)。

 上級クラスの直線1000m戦は限られる。そこで韋駄天S1000mを使い独特なレースの感覚を取り戻したい馬と、経験を求める馬が出走するからだ。

 今年は韋駄天S出走馬が8頭もいて有力馬探しは難解だが、勝ったチェイスザドリーム(父ロードカナロア)は初の芝だった。55秒0(上がり32秒9)の時計はちょっと平凡でも、アイビスSDに向けて絶好のステップになったことは間違いない。今回も前走と同じ有利な外の13番枠。中間のすばらしい動きから、前走以上の内容が期待できる。最近10年の韋駄天Sの勝ち馬は、半数の5頭が本番で連対中でもある。

 父ロードカナロア産駒は2020年に牝馬ジョーカナチャンが勝ち、母の父アドマイヤムーン産駒は2013年にハクサンムーンが勝利。昨年トキメキが2着, 3着馬も2頭いる。チェイスザドリームには父母両系のスピード能力がうまく伝わっている。

 韋駄天S組では、昨年1番人気のアイビスSDで熱中症のため18着に失速したファイアダンサーが復調気配の3着。今年は巻き返せる態勢だ。

 侮れない穴馬は、ゴール前で詰まって脚を余した印象の5着ディヴィナシオン。不利とされる内枠の馬も、最初から外を狙って密集する馬群に加わらず、途中から馬場の中央、あるいは外寄りにスペースを探す騎手が増えたから穴馬には狙える。

 札幌の「クイーンS」は、これから本物になる3歳、4歳馬が出走馬の大半を占める一戦。買いたい伏兵は、母キャトルフィーユが2014年のこのレースをレコード勝ちしている4歳アルジーヌ(父ロードカナロア)。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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