【アイビスSD予想】過去10年で18頭が馬券に 好相性韋駄天S組が中心も有力馬探しは難解極める
チェイスザドリームは前走勝ちで絶好のステップ
例年以上にすばらしい芝コンディション。速くても54秒台後半の持ち時計にとどまる馬の組み合わせだが、少々の雨なら快時計の決着になる可能性が高い。
もうひとつのアイビスSDの特徴は、前哨戦に春5月の韋駄天Sができて出走馬のスケジュールが大きく変わったこと。最近10年、馬券に絡んだ30頭中の延べ18頭(60%)を、その年の韋駄天S出走馬が占めている(直行ではなくても)。
上級クラスの直線1000m戦は限られる。そこで韋駄天S1000mを使い独特なレースの感覚を取り戻したい馬と、経験を求める馬が出走するからだ。
今年は韋駄天S出走馬が8頭もいて有力馬探しは難解だが、勝ったチェイスザドリーム(父ロードカナロア)は初の芝だった。55秒0(上がり32秒9)の時計はちょっと平凡でも、アイビスSDに向けて絶好のステップになったことは間違いない。今回も前走と同じ有利な外の13番枠。中間のすばらしい動きから、前走以上の内容が期待できる。最近10年の韋駄天Sの勝ち馬は、半数の5頭が本番で連対中でもある。
父ロードカナロア産駒は2020年に牝馬ジョーカナチャンが勝ち、母の父アドマイヤムーン産駒は2013年にハクサンムーンが勝利。昨年トキメキが2着, 3着馬も2頭いる。チェイスザドリームには父母両系のスピード能力がうまく伝わっている。
韋駄天S組では、昨年1番人気のアイビスSDで熱中症のため18着に失速したファイアダンサーが復調気配の3着。今年は巻き返せる態勢だ。
侮れない穴馬は、ゴール前で詰まって脚を余した印象の5着ディヴィナシオン。不利とされる内枠の馬も、最初から外を狙って密集する馬群に加わらず、途中から馬場の中央、あるいは外寄りにスペースを探す騎手が増えたから穴馬には狙える。
札幌の「クイーンS」は、これから本物になる3歳、4歳馬が出走馬の大半を占める一戦。買いたい伏兵は、母キャトルフィーユが2014年のこのレースをレコード勝ちしている4歳アルジーヌ(父ロードカナロア)。