【新潟2歳S予想】前半ペースがスローで展開 リアライズシリウスは父の無念晴らせるか
好気配から勝ち負け必至
最後の直線が約660mも続く外回り1600mの「新潟2歳S」は、決まって前半スローで展開する。最近10年の勝ち時計平均は「1分34秒55」。全体タイムは速いが、前後半800mの平均バランスは「48秒44-46秒11」。前半が2秒以上も遅い流れで、前半1000m通過は60秒65のスロー。最後の直線の上がり3ハロン勝負がパターンで、レース上がり平均は「33秒90」の高速決着になる。
スローなので馬群は縦長にはならずほぼ一団。切れ味に勝る馬が断然有利だ。ただし、簡単にはバテない先行型にも不利なペースではない。粘り込みがある。
東京の1600mの新馬戦を、今回予測されるペースと同様の「60秒9-上がり34秒8(最後11秒7)」でゴール前は流して7馬身差の圧勝だったリアライズシリウス(父ポエティックフレア)は、今回も似たようなペースの流れに乗れるなら、簡単にバテるとは思えない。2戦目の今回はさらに粘りを増すはずだ。
父ポエティックフレア(2021年の英2000ギニーなど5勝。3代父ガリレオ)は期待の今年の新種牡馬だったが、受胎率の低さから短期間の供用でほぼ種牡馬引退となってしまっている。だが、数少ない初年度産駒からリアライズシリウス(母の父ステイゴールド)を送り出した。この新馬圧勝の注目馬が新潟2歳Sを快走し、やがてクラシック路線で活躍して種牡馬となるなら、ポエティックフレアの父系ラインに存続の可能性が生じる。
今回のマイル戦は父のもっとも得意とした距離。リアライズシリウスは無念の父のために懸命に、必死に走りたい。使った後の好気配から、勝ち負け必至のはずだ。
切れるヒルデグリム(父ゴールドシップ)、変わり身を見せているフェスティバルヒル(父サートゥルナーリア)、早めに新潟入りしているサノノグレーターが相手本線。
札幌の「キーンランドC」は除外馬多数のうえ、6世代もの候補がそろっての大接戦。3歳カルプスペルシュは、父は長距離タイプのシュヴァルグランだが、距離万能型だった祖母モシーン、母の父ロードカナロアの影響が強く出たスプリンター。全4勝が洋芝。前回は前半も後半も3ハロン33秒台の好内容だった。外枠は揉まれる心配が少ない。