【新潟記念予想】強者揃いの夏の新潟最終戦 「牝馬の新潟記念」の復活ムード
出走する牝馬すべて重賞勝ち馬
かつて、「夏は牝馬」の代名詞にも近かった新潟記念。牡馬を上回るくらいの活躍が連続した時代があった。だが、近年は流れが変わり、最近10年の牝馬の勝ち馬は今年も挑戦する昨年の勝ち馬シンリョクカ1頭だけ。平均出走数は約2頭に減っている。近年は「強い牝馬」の時代だけにちょっと不思議だ。
ただし、今年はGI馬ブレイディヴェーグ(エリザベス女王杯)を筆頭に、出走する4頭の牝馬はすべて重賞勝ち馬。それどころか、4頭ともに前走はGIに出走して差のない勝負を展開した馬ばかりだ。「牝馬の新潟記念」が復活しそうなムードがある。
別定戦になり、ランキング上位の実力馬向きのレースに変わる点でも今年の牝馬は有力視される。GII重賞2勝馬クイーンズウォーク(父キズナ)の別定57キロは、牡馬なら59キロに相当するだけに、ちょっと厳しい気もするが、ブレイディヴェーグ(父ロードカナロア)の56キロは、57キロの府中牝馬Sを勝っているから心配ない。シンリョクカ(父サトノダイヤモンド)の56キロはいつもと同じ負担重量。
とくに、前走のGIヴィクトリアマイルを56キロで「クビ、ハナ」差の同タイム1分32秒1で3着に突っ込んだシランケド(父デクラレーションオブウォー)の55キロには、1キロ減の魅力がある。切れ味勝負型だけに負担重量減は大きな味方だ。人気になりすぎの気もするが、間隔を空けた出走で成長してきたこの牝馬。3歳以降[5-2-3-0]。一度も崩れていない。新潟は3走前に上がり33秒0で快勝している。
父の産駒は、3月の中山牝馬S1着のシランケドに続き、6月にはセキトバイーストが府中牝馬S制し、2週前の札幌記念をトップナイフが快勝するなど、今年絶好調。
シランケドの母方は、新潟記念で牝馬の大活躍が続いた当時、1988年の勝ち馬ダイナオレンジと同じファミリーであることが、知られている。
相手本線はブレイディヴェーグ、春よりずっと動きが柔らかくなった3歳エネルジコ。
「中京2歳S」は、人気でもスターアニス(父ドレフォン)。1400mはむしろレースの流れが有利になる。相手妙味は未勝利馬ながら、マイケルバローズのハナ差2着の新馬戦の中身が光るアイルトン。