【スプリンターズS予想】混戦模様の好カード 人気の中心サトノレーヴに期待
好相性の名手を背に能力出し切る
今年は、勝って不思議ない候補が5指に余る好カードになった。
「坂のある中山の芝1200m」に1分07秒0-1の時計を持つ馬を整理すると、
▽ルガル 1分07秒0「32秒8-34秒2」
▽トウシンマカオ 1分07秒0「33秒5-33秒5」
▽サトノレーヴ 1分07秒1「33秒9-33秒2」
▽ナムラクレア 1分07秒1「33秒9-33秒2」
▽ママコチャ 1分07秒1「33秒2-33秒9」
〃 1分07秒1「34秒0-33秒1」
▽カピリナ 1分07秒1「33秒4-33秒7」
となった。各馬の1分07秒0-1の前後半バランスは予測以上に大きく異なるが、ほかの距離とは違い、展開(ペース)、脚質(戦法)にかかわりなく、スローでもハイペースでも、自己最高に近い好時計で乗り切れるのが1200mだとはいえる。
わたしたち人間の100-200mのスプリント戦と比較はするのはあまりに乱暴だが、ことスプリンターズSでは、ペースとか戦法は最重要の要素ではなく、中山1200mを「1分07秒0前後」で乗り切れる能力があるかどうか。この点では人間と同じで、最終的には時計勝負になることが多い。
とすると、これも乱暴だが、枠順の有利不利は別として、ペースとか、他馬の出方による展開に大きな注文のつく馬は、あくまでツボにはまれば…の伏兵。人馬がリズムを失うことなく、持てるスピード能力を出し切った馬が勝者にもっとも近い。人気の中心だが、海外遠征を重ねてパワーアップしたサトノレーヴ(J.モレイラ騎手)を主軸にしたい。
中山では1200mを「1分07秒1」で乗り切り、前走の英アスコットの6Fは「1分11秒4」で半馬身差2着。遅いタイムのように映るが、勝ったラザットの「1分11秒30」はレースレコードだった。サトノレーヴの時計も従来のレコード更新に近い。
出負けして1分07秒4で0秒4差だった昨年よりはるかに状態はいい。幸い、枠順も不利ではない。J.モレイラ騎手とのコンビは[2-2-1-0]だ。
小差の決着必至だけに相手は絞れないが、戦法を変え前走の1000mを驚異の上がり31秒3で勝ったピューロマジックは怖い。直線1000mのアイビスSDを勝ってスプリンターズSも制したのは、史上カルストンライトオだけ。ピューロマジックの53秒7は、カルストンライトオの快レコードとタイ記録だった。