【アイルランドT予想】“6月の府中牝馬S”からの上昇はあるか? セキトバイーストに期待
目指せ、第二のヤマカツエース
今年、第一回の「アイルランドT」の前身は、この季節に行われていた「府中牝馬S」。では、その府中牝馬Sはどうなったか。今年は6月に移って行われ、勝ち馬は55.5キロの4歳セキトバイースト(父デクラレーションオブウォー)だった。今回は別定55キロ。少しだけだが前走より軽くなる。
消長の大きい牝馬であり、今回は、同じ4歳のボンドガールや、アドマイヤマツリが相手に加わり、展開も異なる。当時0秒2差2着のカナテープ、0秒3差3着のラヴァンダもほぼ同条件のレースなので出走してきた。6月の府中牝馬S組は約4カ月後のアイルランドT(旧府中牝馬S)でも快走できるだろうか。
みんな揃って快走できるとは考えられない。だが、距離もコースも同じ条件のレースなのでみんなが凡走するとも思えない。セキトバイースト、ラヴァンダはいま充実中の4歳秋でもある。
かつて、似たようなレース移動があったことがある。2016年12月、GII金鯱賞2000mを勝ったのは、4歳ヤマカツエースだった。ところが金鯱賞は翌2017年から、いきなり春3月に移っている。だが、5歳になっていたヤマカツエースは1キロ増の57キロで楽に金鯱賞を連覇している。メンバーはかなり変わったが、わずか3カ月後の同じ重賞なので順当勝ちだった。
セキトバイースト、カナテープ、ラヴァンダの3頭は、第二のヤマカツエースのようになれるだろうか。中ではセキトバイーストに期待したい。
芝1800mを1分45秒台前半で勝ち切っているのは4歳牝馬セキトバイーストだけ。浜中騎手とは「1、1」着。稍重-重馬場でも「2、2、3、1」着。少々の渋馬場は苦にしない。
父デクラレーションオブウォー(ダンチヒの孫世代)は、世界4カ国で7頭のG1ウイナーを送る名種牡馬のわりに日本では評価が上がらなかったが、その産駒は今年、トップナイフが札幌記念、シランケドが中山牝馬Sと新潟記念、セキトバイーストが府中牝馬Sを勝ってランキング急上昇中。その勢いにも乗りたい。