【ジャパンC予想】カランダガンの爆発力か 高速馬場での攻防はいかに
ペース判断と瞬発力が明暗を分ける一戦
Cコースの芝コンディションは相変わらず高速。先週、古馬2勝クラスの「南武特別」2400mの勝ち時計は2分23秒3(前後半1200m1分13秒3-1分10秒0)だった。
これだと「ジャパンC」はスローでも2分22秒台か。途中で動く馬がいると2分21秒台の高速決着もある。
天皇賞(秋)で前半1000m62秒0の歴史的なスローを2番手に控えてしまい、悔いの残る岩田康誠騎手(ホウオウビスケッツ)は「今度は自分で競馬をつくる」と明言している。
でも、この距離なので前半は1分12秒0前後か。強気に飛ばすことはない(推測)。
あのペースで2勝クラスの後半が1分10秒0なら、このメンバーなら後半1分09秒台は楽に可能だ。ペースの判断と、スパートのタイミングが明暗を分けることになる。
2分22秒台の記録を持つのはダノンベルーガ(2022年の日本ダービー)だけ。競馬は時計勝負ではないが、みんな時計を大きく短縮しないと勝ち負けはきわめて難しくなる。
ペース判断に長けた騎手、これまでの自身の記録更新が期待できる若い馬向きのレースになる可能性が大きい。
最近10年間、天皇賞(秋)出走グループが馬券に関係しなかったのは2016年だけ。この天皇賞(秋)を最大のポイントレースとすると、快勝した3歳マスカレードボール(父ドゥラメンテ)は、前半が超スローで後半が「56秒6」となったなか、横に広がった馬群を巧みに割って上がり32秒3だった。C.ルメール騎手の判断は的確だった。
6歳ジャスティンパレス(父ディープインパクト)の32秒6も光る。衰えなどない。馬群に詰まってまともに追えなかったブレイディヴェーグ(父ロードカナロア)も32秒3だから、距離をこなせるなら怖い。タスティエーラの案外な失速は、鋭さ負けではなく、当時の体調一歩が最後になって応えた結果だった。
追走に苦心するような全体時計が速い高速レースでは、高いランキングは過信禁物だが、直線の爆発力勝負になって真価発揮はカランダガン(仏)だ。