【阪神JF予想】重賞勝ち馬が不在のGI スピードのあるマーゴットラヴミーに期待
例年ほど速いペースではない公算大
現在6年連続して「1分33秒8」以内のスピード決着。先手を主張した馬の前半1000m通過平均は「58秒15」。レース上がり3ハロン平均「34秒96」。勝ち時計平均は「1分33秒11」だった。
だが、今年のポイントは重賞勝ち馬が不在と同時に、1600mに出走経験のある馬は半数の9頭だけ。そのうち前半1000m通過「58秒台」を経験した馬はない。「59秒台」を記録したのもマーゴットラヴミーなど白菊賞組の3頭と、ヒズマスターピース、メイプルハッピーの計5頭だけ。自身の1000m通過が「60秒台」だった馬が、人気馬を中心に4頭もいるから流れ(展開)予測は難しい。平均ペースが予測されるが、距離経験のない馬が多く、さらには1勝馬が9頭もいるので、展開の読めない乱戦になる危険もある。
GIなのでこれまで以上のペース行でかないと、最初から馬群に飲み込まれかねない。そこで58秒台で行く馬が出現するはずだが、1500mまでの経験しかない7頭には失速の心配があり、スローの経験しかない馬は、無理に行けば後半の伸びを欠く危険がある。雨の影響もありそうだ。例年ほど速いペースではない公算大と考えたい。
前走で白菊賞に出走した3頭のレベルが高いと思えないが、マイル経験馬9頭のうち中では前半最速の「59秒0」で勝ったマーゴットラヴミー(父リアルスティール)の1分33秒6は、最近10年の白菊賞でラヴズオンリーユー(オークスなど8勝)と並ぶ最速タイだった。距離適性、スケールは異なるが走破タイムに価値はある。
もし、例年より楽な平均ペースで流れるようなら、京都とはいえ白菊賞の後半2ハロンは「11秒3ー11秒5」だったので、しのぎ切れる可能性がある。小柄で非力に映るが、小刻みなストライドの小柄な牝馬は渋馬場でのスタミナロスが少ないことが多い。もし滑るような渋馬場だと大跳びの馬の方がロスは大きい。
阪神JFにしては意外や落ち着いた平均ペースになると推測して、人気上位馬以外で怖いのは、先行型ヒズマスターピース、先行できるギャラボーグ。初距離だが強気に出ないときのスターアニスは侮れない。