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日本ダービーパドック回顧、正に究極の仕上げ

  • 2012年05月29日(火) 18時00分
 日本ダービーはディープブリランテが優勝。今までの仕上げは腹周りにまだ絞れる余地を残していましたが、今回は皮膚が薄く張り詰め、全く無駄の無い素晴らしい体付きに仕上がっていました。それに伴って後肢の長さがクッキリ出てきていて、それが更なるストライドの伸びにつながっていたと思います。

 この馬のネックは折り合いでしたが、ハミも制御力の強いDハミに換え、返し馬でも今までになく折り合いがスムーズ。レースでスッと出していって更に内の好位で折り合えたのはこれらの要因が噛み合ったからでしょう。ようやくこの馬のポテンシャルを最大に発揮できたという感じです。

 まだまだ成長の余地は残していますし、馬場もディープインパクト産駒にしてはオールマイティーに対応できますので、今後が更に楽しみです。

ディープブリランテ

ディープブリランテ

ワールドエース

ワールドエース

 2着のフェノーメノは残念ながら印を回すことはできませんでしたが、仕上がりは良かったです。ハイペースになってタフな流れになったこともステイゴールド産駒の同馬としては好走材料になったと思います。今後も底力を問われる流れになれば、上位に浮上してくるでしょう。

 3着のトーセンホマレボシはある意味一番強いくらいの競馬をしました。1000m59.1秒のペースで逃げる馬を追走しての番手捲り。普通なら潰れているでしょう。それがハナ+4分の3馬身差の3着に踏ん張るのですから相当強いです。馬体はトモに厚みが出て良くなっていましたし、前に付けて押し切る脚質、すらりと脚が長くて幅が薄い体型から菊花賞辺りは最有力になるかもしれません。

 4着のワールドエースはツナギが柔らかくて非常に素軽い造りをしていますが、やはりデキが本当ではなかったのと、脚質の分伸び切ることができませんでした。能力は非常に高い馬ですし、差しが利く馬場の2000mくらいならタイトルを獲れるポテンシャルは持っています。

 5着のゴールドシップは緩く映りやすい芦毛にしても緩く映りましたし、前が残る今の馬場も合っていませんでした。調教時から感じていましたが、皐月賞の1・2着は消耗が激しかった感じがします。

ゴールドシップ

ゴールドシップ

グランデッツァ

グランデッツァ

 6着のコスモオオゾラは馬場が合っていなかったと思います。もっとパワーを問われる馬場ならチャンスは合ったと思います。

 7着のトリップは大分肉付きが良くなっていましたが、良かった2歳時よりもクロフネの影響が濃くなってきていて、俊敏さに欠ける感じでした。ダートの走りを見たいところです。

 10着に敗れたグランデッツァは素晴らしいデキでしたし、返し馬の動きも素晴らしくディープブリランテと一騎打ちだと感じましたが、これ以上ないくらいのレース運びで伸び切れず惨敗。距離を指摘する声もありますが、個人的には持つと思っています。敗因はちょっと分からないところがあり、内面的なものかもしれません。様子見です。

 11着のジャスタウェイはトモの張りが良くなっていましたが、距離が少し長かった感じ。2000mくらいまでは持ちます。

 13着のアルフレードは素晴らしいデキでしたが、距離が長かった感じ。これも2000mくらいまでなら。

 18着のヒストリカルはコンシンのデキでしたが、全く見せ場なく終わりました。無事なら良いのですが…。

 目黒記念は○◎で当てることができました。勝ち馬は全くディープインパクト産駒に見えない肉厚さですが、重苦しさが大分抜けましたし、これは本格化と言って良いでしょう。今後も力の要る中長距離路線で楽しみです。

【次走の注目馬】
トリップ
父産駒の影響が濃くなってきた。ダートで。

ワールドエース
今回は馬場が合わなかった。軽い差しの利く馬場なら巻き返せる。

トーセンホマレボシ
長丁場なら安定株。

ジャスタウェイ
マイル〜2000mくらいのレースに適性が高い。

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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