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一時代を築ける器/ジャパンカップダートパドック回顧

  • 2013年12月03日(火) 18時00分
ベルシャザール

ベルシャザール



◆まだまだ良くなってきそうなベルシャザール

 ジャパンカップダートはベルシャザールが優勝。元々馬格や筋肉量、硬さを考えるとダート向きで、ダート転向当初からここまで来ても良い馬だと思っていましたが、思っていたよりも早くダート界の頂点に上り詰めました。当日の馬体はまだトモの辺りに肉付きが欲しい感じはありましたが、返し馬に行ってのバネが素晴らしく、これなら勝負になると思いました。結果として勝ちましたが、まだまだ良くなってきそうですし、一時代を築ける器だと思います。

 2着のワンダーアキュートは写真で見たほど良く見えませんでしたが、元々パドックでの判断が難しい馬なので、縦の比較で見て高い評価をすべきでした。レースでは今までにないような凄い伸びを見せましたし、いいレースができたと思います。高齢ですが、まだまだやれそうです。

 3着のホッコータルマエは素晴らしいトモの筋肉の密度が目立ちましたが、若干捌きは硬かったかと思います。大飛びが有利な馬場で可動域が少ないというのは不利な要素です。抜け出してソラを使ったということでしたが、それが無くても上位2頭を負かすのは難しかったと思います。器用さが武器なので、もっと小回りのコースの方が良いでしょう。

 4着のブライトラインは芝で重賞を勝っているだけあってしなやかな馬です。もう少し脚抜きの良い馬場なら差は縮まったと思います。まだまだ良くなる要素があるので、先が楽しみな馬です。

 5着のニホンピロアワーズはデキで言うと7割くらいだったと思います。それであのパフォーマンスですからやはり力があります。これを使って筋肉に張りが出てくれば本来のパフォーマンスを期待できそうです。

 6着のグランドシチーは人気ほど見劣りしませんでしたし、馬体も落ちるどころかむしろ良くなっていました。条件次第では巻き返すでしょう。

 11着のグレープブランデーは本来のトモの張りが戻っていましたし、勝ち負けに持ち込めてもおかしくないデキでしたが、直線でスペースがなくて全く競馬になりませんでした。鞍上のコメントでは距離も長いとのことですが、馬体からはむしろ延びても大丈夫です。次走の巻き返しに期待です。

 12着のナイスミーチューは素晴らしい馬体になっていましたし、返し馬の動きも良かったですが、やはりこの馬には距離が短かったようです。能力はGI級まできていると思いますので、距離延長で期待したいと思います。

 13着のローマンレジェンドは本来の張りには一息でした。もっとボリューム感が出てくれば巻き返します。

【次走の狙い馬】

グレープブランデー
馬体は戻っていたが、直線で詰まり通しで競馬にならず。次走は巻き返し必至。

ナイスミーチュー
今回は距離が短かった。距離延長で巻き返す。

クローバーリーフ
内で詰まって競馬にならず。腰がしっかりして良くなっているので、次は巻き返す。

トランザムスター
この距離でも楽に追走できたのは収穫。次走は前進。

ロードヴォルケーノ
馬体センスは良かったが今回は距離が長かった。距離短縮で巻き返す。

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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