豪華メンバーで行われたセントウルSは3歳馬のエピセアロームが優勝。3歳牝馬ですが、古馬の一線級に混じっても見劣りのしない馬体。春は形が崩れていたところがありますが、今季は立ち直ってきていて、腰の軸もぶれずに力強い歩様を見せていました。返し馬での柔軟性も戻っていましたね。体型的に見て本質的にはマイラーでしょうが、スピードが豊かなのでこの距離でも対応します。斤量差がある3歳のうちなら、G1に駒を進めても十分戦えると思います。ただ、本質的にはマイラーですので、個人的にはマイルCSあたりに出てくれば勝ち負けできると思っています。

　2着のロードカナロアは状態的には前走の函館SSと同じくらいでした。まだお釣りがある仕上げでしたね。明らかに本番を見据えた造りで、次走絞ってくれば勝ち負けに持ち込めそうです。

　3着のアンンシェルブルーはトモの張り良く、返し馬の動きも目立っていました。ただ、このメンバーでここまでやれたのは驚きです。1400mまでなら力のある馬なので、今後も注目が必要でしょう。

　4着のカレンチャンは大幅プラス体重ほど太くは見えませんでしたが、張りはいい時に比べると一息。調教でも脚が上がっていなかったように、まだ良化途上という感じです。それでも56キロを背負ってあの競馬ですから、力は抜けていると言ってもいいくらいです。本番でももちろん最有力です。

　5着のサドンストームはまだ余裕を感じる馬体でしたが、トモの量などはさすがで、出遅れて差してきたレース内容も良かったと思います。人気よりは走るタイプなので、今後は買い続けても良い馬でしょう。

　7着のヘニーハウンドはびっしりと仕上がっていましたが、このメンバーに入ると力負けした格好。もう少しトモが付いてくればここに入ってもやれる馬だともいます。ただ、条件的には直線が平坦なほうがいいでしょう。

　11着に敗れたマジンプロスパーは素晴らしいデキだったと思いますが、ペースが速過ぎて沈みました。馬場も合っていただけに、追っつけてハナを切ったのは失敗だと思います。好位のインなら違ったでしょう。ただ、結果的には少し体に余裕があったこともあると思います。絞れてくれば次走の巻き返しはあります。

　14着のサンカルロは結果的には筋肉の質が緩かった感じです。ここを使って締まってくればよくなるでしょう。ただ、他馬も次にかなり良くなりそうなので、そういう意味で次走は厳しいと思います。

　さて、先週の新馬戦では先が楽しみな馬が出てきました。日曜阪神5Rで勝ったメイケイペガスターです。フジキセキ産駒らしい重心が低めで筋肉量が多い体型ですが、この産駒によくある硬さがなく、器はかなり大きいと思います。まだ全然緩い状態でのあの瞬発力は素晴らしいですし、完成してくればかなりの大物になるかも知れません。来年のNHKマイルCあたりが楽しみです。

【次走の注目馬】
・メイケイペガスター
かなりの器。距離は2000mくらいまでだが、マイラーとしての資質はかなり高い。

・ダッシャーワン
完成してきた。1200mのダートは合っているし、昇級しても即通用。

・クィーンオブライフ
ロスの多い競馬も好走。休み明けを叩かれてさらに前進。

・キクノキセキ
直線で詰まりっぱなしで競馬にならず。スムーズなら次走は勝てる。