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メイショウマンボ、デニムアンドルビーなど秋華賞分析

  • 2013年10月08日(火) 18時00分
 まずは、No1予想等を参考にして、ゴールドシップの馬券を買ってくださった皆様、本当に申し訳ありません。レース前々日の様子まで確認して「大丈夫」と確信した◎でしたが、5着に敗れてしまう、あってはいけないことが起こりました。

 今朝8日は須貝尚介調教師に取材する機会がありましたが「ファンに申し訳ない」と早々に謝罪され、一枚の紙を渡されました。そこには『位置取り』『気候』『枠順』『高速馬場』『斤量』の5つの言葉が書かれていました。

「どれがどうというわけではなくて、これだけのマイナス条件が重なって、勝つことができなかったと考えています」と師。個人的には、4番目の高速馬場が最大の理由ではないかと思っていましたが「当日の気温は33度。これも応えたと思います」ということで、敗因はひとつではないと考えるべきなのかも知れません。

 ☆ヒットザターゲットの名前を挙げていただけに、ある人からは「こっちを本命にしておけばよかったのに」と言われました。昔の私なら、そうしたかも知れません。しかし今の私にゴールドシップを差し置いて、それはできません。◎は勝つ馬、それがイメージできなければ、本命を打つことはできない。そのスタンスだったからこそ、競馬予想TV!の第15シーズンでG1回収率優勝ができたと思っているので、後悔はしませんし、これからもこのスタンスでいきます。この先も下手を打つことは多々あると思いますが、どうぞ、気長にお付き合いいただければ幸いです。

攻めが緩いデニムアンドルビー

攻めが緩いデニムアンドルビー

 さて、今週は秋華賞。1番人気になりそうなのは、ローズSでありえない位置から差し切りを決めたデニムアンドルビー。雨の得手不得手はよくわかりませんが、重たい馬場で、ペースが速くなったことは、この馬にとって好都合だったのは、はっきりとしています。

 重馬場での好走は、その後、反動が出ても不思議ないところですが、この馬に関して、そんな様子は見られません。レース10日後には、坂路で15-15の時計を出せていますし、1週前追い切りも滞りなく、行われています。この中間の追い切りについて、強いてマイナス材料を挙げるなら、時計の速い追い切りは1週前のCWコースしかないという点。

 たとえば、同じレースを使ったメイショウマンボとの比較をすると、追い切り本数自体はデニムの方が多いのですが、マンボは、9月27日に坂路で4F53.6秒をマーク、そして、1週前追い切りのCWコースでは6F79.3秒と速い時計。中身の濃い、負荷の強い追い切りはマンボの方が多くなっています。疲れはないでしょうが、この緩い感じの攻めをどう評価すべきか、私自身も少し頭を悩ませています。

メイショウマンボは確実に良化気配

メイショウマンボは確実に良化気配

 逆にメイショウマンボに関しては、評価するしかないでしょう。追い切り本数に物足りなさがあった前走を叩いて、確実に良化気配。画像は1週前追い切り前、武幸四郎騎手が跨った時の様子ですが、動きはもちろん、その気配も抜群でした。今朝の様子も非常に落ち着いており、きっと、オークスを勝った時とそん色ない状態で出走してくれるはずです。

 4戦3勝。スマートレイアーには評価が分かれるところなのかも知れません。重賞経験がないというだけでなく、これまで4戦はすべて外回りコース。今回の内回りでどのようなレースができるのか、その点を心配する方もいるでしょう。

コースにも対応できそうなスマートレイアー

コースにも対応できそうなスマートレイアー

 調教的に見れば、1週前追い切りのCWコースで実にスムーズな動き。6F80秒そこそこの時計で動いた内容を見ると、コーナーでの加速力もしっかりしており、小回りの京都芝2000mにも、きちんと対応できるとイメージできます。今朝の坂路を駆け上がってくる姿を見ても、軽快なスピードがあり、勢いも感じます。ただ、未勝利戦以外の3走がすべて牝馬限定戦。条件戦を牝馬と一緒にしか走っていない、つまり、緩い流れでしか競馬をしていないことは決してプラスではないと思います。そもそも、前走条件戦を使って、このレースで馬券になったのは、過去10年で3着が2頭。いずれも牡馬混合のレースでした。ここは冷静に判断したいと思います。

 もっと触れておきたい馬はたくさんいますが、あとは週末のNo.1予想でじっくりと触れます。本命理由の根拠となる調教データもありますので、それもしっかり掲載します。そのデータは、最終追い切りを重視するものではないので、すでに本命は決まっているのですが…。

◆次走要注意

・10/5 京都5R 2歳新馬【トウカイメール】(10人/8着)

 スタートよく、先行グループでレースを進めていましたが、直線に向いて、瞬発力不足。伸びずに終わったレース内容だけに、あまり高い評価をする人はいないでしょう。
 ただ、道中の走りを見ていても、もっとスムーズに先行させれば、勝ち負けに加わることができたと思います。追い切りで軽快なスピードを見ている馬だけに、叩いての変わり身が大きいと思います。

[メモ登録用コメント] [芝1400m][芝1600m]最終追切を馬なりで併せ先着なら勝ち負け

・10/6 京都9R 久多特別【オースミナイン】(1人/1着)

 1番人気だったとはいえ、これまで勝ち鞍のない休み明け、調教本数標準の坂路単一調教と、あまり条件は整っていませんでした。ただ、担当厩務員はレース前に「成長しているし、これまでの休み明けと比べても走れる状態」とコメントしていたので、やっぱり3歳馬らしい成長があったのでしょう。
 これから、もっと走れる馬だと思うので、次走は人気がないようなら、ぜひとも狙いどころ。できれば、追い切り本数は多い方がよいでしょう。

[メモ登録用コメント] [芝1600m]追い切り本数標準以上で勝ち負け

◆今週末馬券圏内

・10/13 京都10R 壬生特別【ラヴァーズポイント

 前走は中山競馬場までの遠征がありながら、馬体重を減らすことなく、逆に増えてきました。直線の急坂は決して得意ではないと思いますが、それでも3着に踏ん張ったのは能力と成長。
 今回は直線平坦の京都芝1200m。速い時計の決着も望むところで、51キロのハンデ。最終追い切りでよほどのことないかぎり、結果を出してくれるでしょう。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りで坂路終い最速ラップなら勝ち負け

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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