スマートフォン版へ

ムスカテールなどAR共和国杯、みやこS、アルテミスS分析

  • 2013年10月29日(火) 18時00分
 先週の天皇賞秋。レース当日はJRA主催のREXSの講師を務めてさせていただき、天皇賞秋のパドックも確認することができました。真っ先に登場したのが◎コディーノ。前走毎日王冠とは違い、背中をスッキリと見せ、8キロ減の馬体重通りのシルエット。イレ込むことはなく、抜群の気配で周回してくれました。

 レースはフジビュースタンドの7Fにあるゲストルームという場所から見させていただいたので、コディーノがゲートインしてからの様子もよく見えましたが、首を上下するシーンを何度か見せながらも、鞍上のU.リスポリ騎手は慌てることなく、同馬をなだめます。ゲートオープン直前も首を上下していましたが、上手に出て、レースの位置取りは抜群。直線は伸びるだけという態勢でしたが…。

 一瞬の反応は良かったものの、それでガス欠。前を捕まえるどころか、後ろの馬にも差されてしまいました。netkeiba.comのニュース記事、赤見千尋さんが取材されたレース後のジョッキーコメントで「距離が長いかも」という意見に納得。あれだけの状態で、この着順なら、マイルでないと古馬の中で好走するのは難しいのではないでしょうか。

 私がレースの結果に納得しても、No.1予想をはじめ、各メディアで発表した私の予想を信頼してくださった皆様には、納得することはできませんよね。本当に申し訳ありません。馬券総合倶楽部では、先週の新潟2Rのように、◎○▲の3頭が印の順番通りに決着する、会心の当たりもありますが、どうもメインレースになるとスカ予想をしてしまいます。 「今週こそは」。この言葉を使うにも限度があると思うので、そろそろなんとかしないといけませんね。

 今週は土日に3つの重賞が行われますので、すべてのレース、注目馬に触れておきたいと思います。まずは昨年から新設された重賞、アルテミスSに出走のプライマリーコード。登録頭数が多いため、出走確実ではありませんが、出てくれば、勝ち負けできる器であることは間違いありません。

 函館競馬場でデビューしているため、中間の追い切りを坂路馬場でこなしたのは前走が初めて。ストライドの大きな走りで、ややぎこちない走りが多い、前走時の中間はそんな印象がありました。根本的な走りのフォームは変わっていませんが、坂路での調教を重ねることで、徐々にフットワークが坂路慣れしています。今朝29日のキャンターを見ていても、そんな印象。桜花賞の舞台、いや、その前の阪神JFの舞台に立つためにも、それにふさわしいパフォーマンスを見せてほしいところ。

プライマリーコード

勝ち負けできる器のプライマリーコード

 京都で行われる、みやこSは今年が第4回。過去の優勝馬は、2番人気、1番人気、1番人気。荒れる傾向のないレースではありますが、今年は1番人気、2番人気に支持されそうな、ローマンレジェンド、グレープブランデーがともに59キロという酷量を背負います。よって、現時点でここで取り上げたのはヴァンヌーヴォー。

 京都ダート1800mは3戦3勝。しかも、近2連勝がこの舞台であり、調教内容が安定しています。今朝のキャンターはやや姿勢が高く、見た目に抜群というほどではありませんが、それがいつものパターン。あとは最終追い切りで、近2走と同じ、併せ馬を追走して先着する動きなら楽しみ。

ヴァンヌーヴォー

コース巧者のヴァンヌーヴォー

 アルゼンチン共和国杯は先週の時点で「ポリ(DP)での動きが抜群だったんですよ」と平間淳一調教助手が追い切りに乗った感触を伝えてくれたムスカテール。ただのDPではなく、日曜左回りのDP。やっぱり、左回りがいい馬なのでしょう。

 27日の日曜日もDPで追い切りましたが、これまた抜群の動き。今回、初コンビとなるU.リスポリ騎手とのコンタクトは先週の時点でとれており、今週の追い切りは息を整える程度になるはず。とはいっても、前走時のように、4F57秒台は遅すぎますから、仮にそうなれば、別の馬に注目することになるでしょう。

ムスカテール

抜群の動きをしていたムスカテール


◆次走要注意

・10/26 東京8R 3歳上500万下【ジョーヌドール】(9人/8着)

 未勝利勝ちが東京ダート2100mということで、その条件の今回は注目していました。ところがパドックで馬体を確認すると、線の細いタイプ。また、気が乗っているので、いかにも芝が良さそうなタイプに見えました。
 距離も中距離以下がいいと思いますが、とにかく芝レースに出走して、未勝利勝ち時と同じように、二ノ宮敬宇厩舎の勝負調教なら狙えます。

[メモ登録用コメント] [芝]二ノ宮敬宇厩舎の勝負調教なら勝ち負け

・10/27 京都5R 2歳新馬【オーシャンヒーロー】(4人/1着)

 追い切りの動きが目立っていただけに、新馬勝ちしても不思議ありませんでしたが、ここまで後続を引き離すレースができるとは、想像していませんでした。
 トラックコースでの追い切りで動くタイプだけに、内回りに適性が高いのは間違いありません。直線の長いコースは割引ですが、小回りならオープンでも十分に通用するはずです。

[メモ登録用コメント] [小回り]最終追い切り先着なら勝ち負け

◆今週末馬券圏内

・11/2 福島12R 二本松特別【グレイスフラワー

 秋開催の福島芝1800mは宗像義忠厩舎の鉄板スポット。調教本数が標準以上なら、鉄板条件をクリアするので、それは問題ありません。
 前走時の最終追い切りは美浦坂路で終い最速ラップを踏めていたので、今回も同様であれば、確実な末脚を使うことができそうです。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りが終い最速ラップなら勝ち負け

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング