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第43回 リアルに危険な男の巻

  • 2013年11月04日(月) 18時00分
前回の対決は完敗

前回の対決は完敗

(第42回までの超ざっくりとしたあらすじ)
「必勝法を見つけた!」という1通のメールがきっかけで始まった、ひとりのサラリーマンの泣き・笑い満載の馬券ドキュメント。当企画の主人公のオオヤブは、毎回『netkeiba.com』から馬券のヒントになるものを探し出し、それを元に手を変え品を変え、馬券を購入するという方法をとってきたが、春の青葉賞の会心ヒットを境に大スランプに突入。以降、オオヤブは迷走をはじめ、連敗続きで完全に自分を見失ってしまう。業を煮やした編集部はオオヤブにコーチをつけることを画策。6月の日刊競馬の看板評論家・柏木集保氏に続き、7月は東スポの渡辺薫氏、8月は丹下日出夫氏を招聘し、馬券修行を敢行。予想の何たるかをつかんだオオヤブはその成果を見せるべく、新進気鋭のプロ馬券師・やなぎに挑戦したが格の違いを見せつけられて完敗。一人トボトボと夜の街に消えていったのだった――。
 一介の競馬大好きお父さんであるオオヤブを主人公に、「馬券100本ノック」という馬鹿げた企画を毎月1回のペースで約1年間続けてきたわけだが、ここまで「馬券捕球数」は77本。このままじゃイケない! 強い危機感を持った編集部が遂にある決断をする。

◆ついに! ついにオオヤブが自由契約に!?

 いつまで経ってもゴールに辿り着きそうにないオオヤブ。途中、捕球数をなんとか増やしてあげようと「的中数×サイコロの出目」という、飛竜原爆固め級の荒業に出たものの、それでもダメだった。最初からバシバシと当てまくって、あっさりとゴールでもしていれば、「馬券の上手いお父さん」として一軍登録もあっただろうに、この成績不振では……。というわけで、本当は自由契約(クビ)なのだが、編集部は最後のチャンスとして、10月に行う予定の対決編第2弾をオオヤブの「トライアウト」とし、ここで負ければ企画を即終了すると決定した。なもんで、さっそくオオヤブにその旨を伝えると、

今度は勝つ!

今度は勝つ!

『勝てばいいんでしょう、勝てば。僕も前回のやなぎ戦の反省を踏まえて、策はちゃんと練ってます。誰が来たってギャフンといわせますよ!』

 と強気一辺倒。だが、実は編集部からのオオヤブへの要求は、単に対決で勝つだけではなかった。企画を継続させるためには、まず対決に勝って、かつ100本ノックのノルマをクリアする。すなわち「残り23本をきっちり的中させて、相手にも勝ちなさいよ」というのが継続の条件である。

『勝敗は今度の相手の実力にもよりますが、23本的中って……。馬券の買い方はクジで決めるし、この条件が無ければ柏木さん秘伝の複勝多点買いしばりで、チョチョイのチョイのチャレンジJOYなんですけどねえ』

 言っとくけど、この企画をサッサとやめたいからこんな条件にしたんじゃないからな。これぐらいしないと、カンフル剤にならんだろ。とにかく、netkeibaはお前に対して「星一徹」の態度で臨むことにしたのだ。甘えは一切許さんのだよ!

『と、父ちゃん、俺は今モーレツに感動している! じゃないわいっ! もうシドイ、シドイわ、ネット競馬! イ・ケ・ズ』

 アホか、とにかくノルマさえクリアすれば契約延長なんだから。それに100万馬券を的中させて一発ツモってこともあるだろ。

『あ、そうか、その手があったか!って、無理ぃ〜。絶対無理ぃ〜。今年の紅白に小林幸子が出るぐらい無理ぃ〜』

 じゃあ、実戦日は10月20日ね。対決レースは東京の1〜12Rと菊花賞のトータル13R。

『計算あわなくね? 残り23本で13Rって、算数の成績が1だったボクでも数がおかしいってわかりますよ!』

 複勝引いて3頭的中すれば3本的中扱いだし、ワイドでパーフェクト的中でも3本でオッケー。つまり、この勝負の結果はお前のくじ運にもよるな。運も実力のうちって言うじゃん!

『絶対、クビにしたがってるっしょ。でもいいや。見てろよ、netkeiba。オオヤブ様の秘策を見せてやる! フフフ、何でも抜け道はあるのだよ』

 あっ、それとさあ、今回の相手なんだけど、これが相当ヤバイ人なんだよ。ホントにヤバくて、デンジャラスな人でさあ。最後だから……じゃなくて、ちょっと相手が悪いかな〜、なんちゃって!

『まさか? まさかのスター・ドッキリ・マル秘報告っしょ!? どうせ、柏木さん、渡辺さん、丹下さんのレツゴー3匹揃い踏みってオチなんでしょ?』

 んなわけねーじゃん。知らないよ、ホントどうなっても。相手は世界の超VIP付きの……いやいや何でもない。じゃあな、菊花賞で待ってるぜ! Yes We can!!

◆オオヤブの目の前にマジでデンジャラスな男が登場!

 さて、菊花賞当日の東京競馬場はあいにくの雨模様。オオヤブは寒さのせいかちょっと震え気味。おっ、武者震いか?

『あんなこというから、誰が相手なのか考えて普段の仕事が手につかなくて。プロレスラー? ヤ○ザ? 悪役商会? 超VIP付きっていうのが頭にこびり付いたのか、昨日の夜はモナコでデューク更家とウォーキングしてる夢見ちゃいました。だから、不思議と今日は体の調子がいいんですよね。予想もバッチリ……』

 な〜んてアホな話をしてると、白いマスクをした男が登場。ありゃあ、ホントに目つき悪いなあ。これは確かにデンジャラスだな。

「おはようございます」

 と、丁寧なあいさつと共にマスクを外したその顔は! オバマじゃなくてそのSP……でもなくて、お笑いコンビ「デンジャラス」の安田和博さん。その顔を見てオオヤブは、

『マジかよ。ホントにデンジャラスだよ。そう来るか? やるなあ、マジでシャレ利き過ぎっしょ、netkeiba!』

「デンジャラス」の安田和博さん

「デンジャラス」の安田和博さん

 そう、本日の、そして最後になるやもしれないオオヤブの対戦相手は、まさにデンジャラス! 安田さんはお笑い芸人にして馬券総合倶楽部で予想を提供しているほどの競馬予想の猛者なのだ。そんじょそこらの馬券師よりもはるかに強いぞ。スカウターがあったら戦闘力は軽く10万越えのレベルだ(ちなみにオオヤブならナッパ程度の戦闘力4000がいいところ)。

「よろしくお願いします。今日は楽しみにしてたんですよ。朝から競馬場に来るなんて久しぶりだし、ワクワクしますね。オオヤブさんの馬券100本ノック、見させていただきました。今日はガチでやりあいましょう。で、自分がトドメ刺しちゃっていいんですよね?」

『ひえ〜!』

 会って早々、軽くひねりを利かせたコークスクリュー・ジャブをオオヤブに入れる安田さん。とりあえず外でずっと立ち話というのも何なので、今日の戦いの舞台となる武闘会会場(VIPルーム)へ3人でGO!

「今日のルールは聞いてますけど、券種が自分で決められないってのが面白いよね。しかも軍資金は1万円。このしばりはけっこうつらい。でもやるしかないよね。オオヤブくんをやっつければいいんでしょ」

 そんな、この企画のためにボスキャラ召喚したわけじゃないんですから、やっつけるってのは……つーか、とっちめちゃってください。

『ところで安田さんの予想メソッドって何なんですか? ちなみにボクは犬が指差した馬を買うんですが……すみません、冗談です』

いよいよバトルスタート!

いよいよバトルスタート!

「予想で重視しているのは血統ですね。レースによって好走しやすい血統(父、母父)というものがあって、それを重視します。菊花賞はすごく楽しみなんですよ。特殊な距離だし、傾向がハッキリしてるから。まあ、血統予想は重賞専用ってわけじゃなくて、たとえば今日の東京なら、過去のデータと直近のデータを参考に、芝・ダート、距離など、さまざまな条件で来やすい血統というのがあるから、それを元に買い目を決めます。今日のバトルのために、昨日東京で好走した馬の血統データももちろんすべて把握してるから、オオヤブくん、覚悟しといてね」

 というわけで、オオヤブの運命のバトルがいよいよ幕を開ける。と、その前にオオヤブはひとりこそこそと動き回っている。何してんのよ?

『あっ、うん、い、いやあ〜別に〜』

 吹けもしない口笛を「シューシュー」と吹きつつ、怪しげなこの動き。お前何か企んでるだろ!

現在の馬券的中数 77本
ゴールまで残り 23本

ラスト・バトルになってしまうのか!?

ラスト・バトルになってしまうのか!?

【次回予告】デンジャラスの安田和博さんを対戦相手に迎えて始まった馬券100本ノックのラスト・バトル(?)は、1Rからいきなり大きな動きが! 安田の猛攻にオオヤブは防戦一方!?
【馬券100本ノック 対決編のルール】
・資金は1人10,000円(設定としては自腹)。資金が尽きた場合、追加するのはOK(ただし、金額は1レース1,000円まで)。
・勝負は、最終レース終了後の残高で勝敗を決める。
・予想の方法は問わない。
・1レースごとにくじを引き、券種を決める(決定した券種以外を買うのはダメ)。ただし、指定した勝負レースのみは好きな券種で買える。なお、勝負レースは1レースしか指定できない。
・レースは、1競馬場の1〜12R。ただし、他場で重賞がある場合は買わなければならない。
・「見」は一度だけ認められる(ただし、重賞は「見」できない)。

【主役:オオヤブ】 妻子持ちの36歳。一応、雑誌・書籍の編集業に携わっている。若かりし頃にイギリス留学経験もあり、ニューマーケットで馬券の研さんを積んだ、なんてことはまったくない3度のメシより競馬好き。ギャンブル全般に造詣が深いと本人は思っているが、周囲の見方は単なる「下手の横好き」。

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