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ダノンバラード、ニホンピロアワーズなどAJCC、東海S、京都牝馬S分析

  • 2014年01月22日(水) 18時00分


◆今週は3重賞で人気上位が推測される馬の最終追い切りをチェック

 今週は3重賞。どのレースにも、本命を決定すべき「追い切り内容」があり、最終追い切りを終えた時点で、◎を打つべき馬が決まってきました。ただ、その該当馬はライブで最終追い切りを見ていない、美浦所属馬であったり、栗東所属馬でも人気上位ではない馬。当コラムでは、人気上位が推測される馬にスポットを当てて、最終追い切り評価を行うというコンセプトがあるので「個人的に興味のある馬を取り上げているわけではない」という点をあらかじめご了承ください。

 ちなみに、3重賞の予想に関しては、No.1予想もしくは馬券総合倶楽部でご覧いただけると思います。先週はようやく、メインレース(ニューイヤーS)でも当たりが出たので、そろそろエンジンが掛かってくる頃だと思いますので、どうぞ参考にしてみてください。

【ドナウブルー/京都牝馬S】

 netkeiba.comの予想オッズでは、22日14時現在で1番人気。牡馬換算で58キロという斤量でも、京都芝1600m外回りを得意とし、このレースが引退となれば、人気を背負うことも当然かも知れません。マイルCS以来というレースですが、中間の追い切りはこの馬にしては入念。1週前追い切りの時点で気になる点はありませんでした。

 そして、最終追い切り。坂路馬場でのラップは、14.8秒から入って、最後は1F12.5秒。ラストが最も速くなる加速ラップで駆け上がれており、その数字が12.5秒というのは非常に高く評価できます。あとは、斤量と年齢的な衰えがないかどうか。これに尽きると思います。

ドナウブルー

非常に高く評価できるドナウブルー(1月21日撮影)



【ダノンバラード/AJCC】

 netkeiba.comの予想オッズでは、22日14時現在で1番人気。前走有馬記念、そして、2走前天皇賞秋の惨敗は全く関係ないということでしょうか。ただ、調教的に見れば、前走と変わった点は何もなく、逆に昨年の同レースとは、追い切り内容が大きく変わっています。

 それが、追い切りの場所。昨年はCコースでの追い切りがメインでしたが、今では坂路馬場での追い切りしかありません。それは有馬記念時も同じ。もともとの追い切り場所が坂路であれば、特に気にすることではありませんが、勝った時と惨敗続きの今では追い切り場所が違うというのが問題。よって、最終追い切りの時計やラップの踏み方を細かく評価するまでもなく、高い評価はできないというのが、私の見解です。

ダノンバラード

追い切り場所が違うことから高い評価はできないダノンバラード(1月21日撮影)



【ニホンピロアワーズ/東海S】

 長期休み明けとなった、昨年のJCDは中間の追い切りで肢がもつれるような動きで、決して仕上がり状態は良くなかったと思います。それでも見せ場十分のレース内容。それを叩いて、ぐんと良化したはずの前走は逆にやや物足りないレース内容。使いつつ良くなっているのであれば、今回こそが最大の狙い目なのかも知れません。

 そのあたりはファンの方もよくご存知。netkeiba.comの予想オッズでは、22日14時現在で1番人気です。1週前追い切りのDコースP馬場でも、今朝のDコースP馬場でも、なかなか迫力のある動き。これは前走時に感じなかったものだけに、今回は更に良くなっている印象もあります。ただ、JCDを勝った時は最終追い切り場所がCコース。まだ、P馬場を使っているあたり、本当に良くなっていないのかな、なんて勘ぐってしまいます。

ニホンピロアワーズ

本当に良くなっていないのかな、なんて勘ぐってしまうニホンピロアワーズ(1月21日撮影)



【グレープブランデー/東海S】

 昨年の覇者ということもあってか、netkeiba.comの予想オッズでは、22日14時現在で2番人気。最近の成績も度外視して、中京競馬場という舞台に期待を込めている感もあります。ただ、中間の調整において「徐々には良くなってきている」という安田隆行調教師。私も最終追い切りをじっくりと見守りました。

 その内容は、4F51.8〜1F12.4秒。全体、終いともに優秀な数字ですが、本当に調子が良い時はラスト1Fが最速になるラップを踏める馬。それが今回は0.3秒減速するラスト1Fだったので、この点をどう判断するかでしょう。58キロという、昨年より重い斤量も考慮した上で、高い評価ができないというのが、私の見解です。

グレープブランデー

本当に調子が良い時はラスト1Fが最速になるラップを踏めるグレープブランデーだが…(1月21日撮影)



◆次走要注意

・1/18 中京8R 4歳上500万下【リシェス】(12人/12着)

 中京競馬場に適した最終追い切り場所美浦坂路ということで、狙い馬に取り上げていましたが、久しぶりの分、直線伸び切れず。というよりも、速い上がり勝負になると分が悪いタイプでしょう。
 新潟芝1200mで同じ調教なら、まず勝てます。

[メモ登録用コメント] [新潟芝1200m]最終追い切り美浦坂路で終い最速ラップなら勝ち負け

・1/19 中山11R 京成杯【ヴォルシェーブ】(10人/6着)

 個人的には向正面で動いて、先行集団にとりついたからこその6着と判断しています。そう思うと、あまり強い馬ではない、そういう結論になってしまいますが。
 収穫は「輸送するごとにお利口になっています」という、担当する林助手のコメント。次走の500万下はあっさりと勝ち上がってもらいたいところ。

[メモ登録用コメント] 最終追い切り併せ馬先着なら勝ち負け

◆今週末馬券圏内

・1/25 中京11R 中京スポーツ賞【タイセイマテンロウ

 約8ヶ月ぶりのレース。その点が大きな不安要素ですが、1週前追い切りが美浦坂路で、1F11.4秒。そして、最終追い切りは4F49.7秒をマークしつつ、ラスト1Fは加速する11.7秒でした。
 レース勘が鈍っていれば、仕方ありませんが、今の軽めの中京芝なら、このスピードが存分に発揮できるはず。内枠から先行して、馬券圏内を確保してくれるでしょう。

[メモ登録用コメント] 内枠希望

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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