◆大阪杯は見応えのあるレースになるので、競馬場に行く時間の余裕のある方は、ぜひとも現地観戦を いよいよ、大阪杯。私が担当するトレセンニュースでも、出走予定の3頭について、たくさん投稿させていただいているので「ようやく、この時が来た」って感じ。レース当日は中山競馬場でのお仕事があるため、モニター観戦となってしまいますが、きっと見応えのあるレースになるのではないでしょうか。もし、競馬場に行く時間の余裕のある方は、ぜひとも現地観戦していただければ、と思います。
【大阪杯/キズナ】
栗東へ帰厩した際に「順調に追い切りをこなせば、11本になるね」と佐々木晶三調教師が話していましたが、その通り、2日の追い切りを含めて、11本。これだけの期間ですから、ちょっとしたことがあれば、予定本数は狂っても不思議ありませんが、それをきっちり予定通りの本数こなしたという点に、順調さが表れています。
2週前追い切りに続いて、Cコースで単走。弾むようなフットワークで、気分よく走った時計は、6F80.3〜5F65.8〜4F51.8〜3F37.9〜1F11.9秒。まあ、このくらいは出ちゃいますよね。最終追い切りでも、テンションが上がりすぎず、ムキになるようなところがなかったことが最大の収穫でしょう。きっと、一度レースを使えば、弾む度合いがもっと凄くなるとは思いますが、現時点では、これで十分です。
予定通りの本数こなしたという点に、順調さが表れているキズナ(4月2日撮影)
【大阪杯/エピファネイア】
菊花賞時から、併せ馬を行わず、単走での追い切りで本数を積み重ねるようになっており、今回も全く同じ。しかも、終始馬なりの追い切りに徹するという、折り合い重視に思える追い切り内容です。3月19日の追い切りこそ、Cコースで6F時計が速くなりましたが、それ以降はセーブ気味の内容。
最終追い切りも、Cコースを単走で、テンをゆっくり走る追い切り。とにかく、折り合って走れることが、本馬にとって、最大のポイントなのかも知れません。最後の1Fはやや気合をつける程度には追っていましたが、だからといって、馬にスイッチが入るということはなし。ゴール板を過ぎると、馬も自然と減速しており、変なテンションが一切ありません。普通に考えれば、レースでも同じように走れるでしょうから、その時の爆発力は相当。ただ、追い切り内容が軽いという事実は間違いありません。
追い切り内容が軽いという事実は間違いないエピファネイア(4月2日撮影)
【大阪杯/メイショウマンボ】
本馬の休み明けといえば、昨秋のローズSがありますが、当時はいかにも休み明け、順調さを欠いているといった調整内容でした。それと比較すると、雲泥の差。個人的には、暑い時期が苦手なのかと思います。
仕上がりの早さに驚いたのが、1週前追い切りのCコース。3頭併せだったとはいえ、6F77.3秒はちょっとびっくり。この追い切りが、最終追い切りにどう影響するか、注目していましたが、あまりプラスにならなかったように思います。というのも、最終追い切り。坂路馬場でしたが、4F51.7〜3F38.1〜2F25.4〜1F13.1秒。非常に馬が混雑した時間帯、最後は流し気味、という理由はあるにせよ、これまで、ラスト1Fが最速になるラップを踏んで好走を続けていた馬だけに、この減速ラップは評価できません。
ラスト1Fが最速になるラップで好走を続けていただけに、この減速ラップは評価できないメイショウマンボ(4月2日撮影)
【大阪杯/ショウナンマイティ】
2012年の同レース覇者。それ以降も、強いメンバーを相手に、崩れることのなかった馬ですが、昨年の毎日王冠を境に、リズムが狂ったようです。毎日王冠は急仕上げだったので、その影響が未だに尾を引いているのではないかという感じです。
そして、前走も降雪の影響を受けて順延など、馬自身だけでなく、外的要因もこの馬の流れではないような感じ。1週前追い切りにDコース芝馬場を利用したり、この中間はEコースのダート馬場で普通キャンターを乗ったりと、とにかく、絶好調時とは調整方法が全く違います。最終追い切りも前半をセーブして、終い重点。伸びはさすがでしたが、CW6F85.1秒は全体時計が遅すぎます。ひょっとしたら、この馬が2強の逆転候補の最右翼、なんて考えていましたが、現状では厳しいと思います。
絶好調時とは調整方法が全く違い、逆転は現状厳しいと思うショウナンマイティ(4月2日撮影)
【ダービー卿CT/ブレイズアトレイル】
当初予定していた東京新聞杯が降雪で中止になると、翌週に延期された同レースには登録せず、小倉大賞典に目標を切り替えました。その後は、中日新聞杯というローテーションでしたが、個人的にはベスト距離がマイルのような気がします。
この中間も追い切り本数を減らすことはなく、むしろ攻め強化の印象。画像は4月1日の坂路馬場でのキャンターの様子ですが、重目感はありません。中山芝1600mは直近の勝利舞台でもありますし、最終追い切りはCコースでしっかり。重賞初制覇には、うってつけの舞台だと思います。
重賞初制覇には、うってつけの舞台だと思うブレイズアトレイル(4月1日撮影)
◆次走要注意
・3/29 中山1R 3歳未勝利【
スリーパイン】(8人/8着)
近5走以内にメンバー最速上がりを使っており、最終追い切りが坂路馬場で終い最速ラップ。これに該当していたので、馬券総合倶楽部の狙い馬にも取り上げましたが、結果は8着。道中、少しは良い脚を使っていました。
そのレース内容から、適性は短い距離。1200mから1400mのダートなら、十分に勝ち上がる能力があると思います。
[メモ登録用コメント] [ダート1200mから1400m]最終追い切りが美浦坂路で終い最速ラップなら勝ち負け
・3/29 阪神6R 3歳500万下【
ブロンシェダーム】(4人/9着)
新馬戦は強いレース内容でしたが、今回は見せ場なし。12キロの馬体重減は当日輸送の影響もあったと思いますが、先週の重い坂路馬場での追い切りも応えたと思います。
現状での理想は軽い馬場で当日輸送がない状況。そうなると、小倉や新潟ということになりますが、そこで芝1200mを使えば、かなりの確率で勝ち上がってくれると思います。もちろん、追い切りでも素軽い動きが必要。
[メモ登録用コメント] [当日輸送のない芝1200m]最終追い切りが栗東坂路4F53.0秒以下なら勝ち負け
◆今朝の追い切り特報
・桜花賞1週前【
ニシノミチシルベ】
栗東に滞在して調整。今朝はA.シュタルケ騎手が跨って、Cコースで単走。全体時計は標準ですが、ラストの伸びは目立っていました。
中3週のローテーションですから、週末に坂路で15-15、そして、来週もCコースというように追い切りを重ねることができれば、非常に面白い存在になりそう。もちろん、最終追い切りが坂路であれば、もっといいと思います。