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WSJSにこんなアイデアは?/トレセン発秘話

  • 2014年12月04日(木) 18時00分


◆ファン参加型イベントとして

 先週末、東京競馬場で行われた「ワールドスーパージョッキーズシリーズ」は、浜中俊の初優勝で幕を閉じた。レース後の表彰式で残った多くのファンが祝福の声を送っていたのが個人的には喜ばしかったが…。第29回となる来年のシリーズは夏の札幌で行われるとのこと。果たしてこれが規模拡大につながるのか? 再考の余地あり、というのが個人的見解だ。

“夏競馬の目玉”として据えることでWSJSの活性化を図る――これがJRA側の時期変更理由だが、そこにはいくつか問題がある。ひとつはライブ観戦できる人数が限定されること。ハープスター&ゴールドシップの競演となった今夏の札幌記念こそ4万6097人(史上2番目)の大盛況となったが、これとて先週のジャパンC(11万人弱)と比べると半数以下。通年並みならその3分の1程度の集客しか見込めない舞台で、どこまでアピールが可能だろうか。

 2つ目は実施コースが限定される点。現行通り騎手16人による競い合いを望むとすれば、札幌競馬場では芝千二、もしくは芝二千でしか施行できない(他のコースはフルゲート14頭以下)。芝やダート、さらに距離を替えて行ってきた従来と比べると、多様性は確実に薄れるだろう。

 ただ、小規模なローカルで行うことを逆手に取るなら、一転してこの変更も捨てたものではなくなる。それはこれまで成し得なかったファン参加型イベントも可能になるからだ。例えば入場券を購入する際、応援する騎手をファンに選んでもらう(チケットには写真やプロフィルを印刷)。そして優勝者のチケットを持つ人は、表彰後に記念撮影に(抽選で)参加できるなど特典を付けるというもの。応援に力が入るだろうし、馬より騎手に注目する人が増えるのも間違いないはず。

 これは入場人員が限られるローカルでこそ可能だし、札幌に限らず函館、福島、新潟、小倉など1年ごとに舞台を替えて行うのもいいだろう。果たしてこれは独り善がりの妄想か、それとも…。
 (美浦の宴会野郎・山村隆司)

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