シンハライトと血統構成図は非常に良く似た形のディーパワンサ
デイリー杯2歳Sは1982年から1993年まで11月初旬に組まれていたが、1994年からしばらく10月の中旬に移っていた。
それがまた2014年から再びデイリー杯2歳Sの方が後に組まれることになった。1996年に牝馬限定の「ファンタジーS」が11月の初旬に創設されて以降、「牝馬」は、ほぼ同時期に行われる2つの重賞のどちらに出走するか、距離1400mと、1600mの適性と、相手関係しだい。しかし、今年は牝馬が「5頭」もいる。
1996年以降の最多が「3頭」だったから、今年の牝馬はかなり強気な馬が多い。先週のファンタジーSではなく、男馬相手の1600mを選んできたのである。もっとも、ノーザンファームの生産「牝馬」が4頭もいるから、これは断然人気で勝った先週のミスエルテ(父フランケル)を避けての使い分けとみるのが正解だろうが、1600mに注目の牝馬が5頭も出走すると、12月の「阪神JF1600m」の手がかりが増えることになる。
7月の中京2歳S1600mを1分35秒0。自身の上がり「34秒2-推定1ハロン11秒6」で鮮やかに差し切った
ディーパワンサから入りたい。同日、2年間もの休養から立ち直り、2年7か月ぶりに勝ち星を挙げた5歳の大物バンドワゴン(父ホワイトマズル)の1000万特別が1分34秒1(レース上がり34秒3)だった。あの時期の2歳馬のマイル戦とすればレベルは高い。
420キロ台の小柄な体つきは、今年のオークスを制した近親のシンハライト(父ディープインパクト)と同じ。ディーパワンサの母ポロンナルワ(その母シンハリーズ)は、シンハライトの半姉であり、ディーパワンサの父はディープブリランテ(その父ディープインパクト)なので、シンハライトと、ディーパワンサの血統構成図は非常に良く似た形になる。
シンハライトはオークスまでに距離1400mは1戦しか出走しなかったが、ディーパワンサも1400mは1戦で切り上げた、という形を取るのだろう。
同じく2戦2勝の牝馬
ジューヌエコール(父クロフネ)と、マンハッタンカフェの男馬
タイセイスターリーが強敵。穴馬は、もう今回が6戦目なので追いかける馬ではないが、追っての味が出てきた牝馬
ビーカーリー。使い詰めだが今週の動きが光っていた。
東京の「武蔵野S」は、前回1800mで58キロをこなしている59キロの
モーニン(父へニーヒューズ)向きのダートコンディションか。力馬ではなく高速レースこそベストのダート巧者で、中央の重・不良馬場のダートは快時計で2戦2勝。フェブラリーSのレコード1分34秒0は、かなり強気に動いて自身の前後半バランス「46秒7-47秒3」=1分34秒0。それでもG前いっぱいではなかった。