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復活なりさえすれば、文句なしにGI級/白富士S

  • 2018年01月26日(金) 18時00分


◆菊花賞ではキタサンブラックと僅差

 6歳リアファル(父ゼンノロブロイ)は、現8歳の9勝馬クリソライト(父ゴールドアリュール)、宝塚記念など6勝もした牝馬マリアライト(父ディープインパクト)の下になる。

 半弟ではなく、それぞれの父はみんなサンデーサイレンス直仔なので、クリソライト、マリアライト、それに現3歳のエリスライト(父ディープインパクト)も、リアファルからすると「4分の3(以上)同血」の、きょうだいになる。

 また、先週のアメリカJCCを勝ったルーラーシップ産駒のダンビュライト(母タンザナイト)とは、「いとこ」の間柄だが、それぞれの父方祖父と、母方の祖父(サンデーサイレンスと、キングマンボの直仔)が逆になっているだけの血統図であり、形容するのは難しいが、血統図では「8分の5同血」となり、いとこというよりは兄弟にも近い。

 その6歳リアファル、長い脚部難の休養があり、6歳とはいいながら13戦【4-2-2-5】だけ。3歳秋には神戸新聞杯を逃げ切り、キタサンブラックの勝った菊花賞は0秒1差の3着。直線で抜け出すとゴール寸前まで先頭、もうちょっとで1番人気の菊花賞制覇を達成するところだった。約1年休んだあとの金鯱賞2000mは0秒2差の1分59秒9。

 5歳時にはまた約1年の脚部難の休養があり、前回のダート1800mは9着(1秒3差)だが、大きくバテたわけではなく、テン乗りの津村騎手は大変な期待馬の2度目の故障明けをわかっているので、馬群に飲み込まれそうになった3コーナーからはムリしなかった印象がある。

 この中間、ビシッと追って芝に出走してきた。神戸新聞杯→菊花賞当時に示した能力が全開できるかは、陣営でさえ半信半疑にならざるを得ないが、前回の体つきには素晴らしいものがあった。復活なりさえすれば、文句なしにGI級である。

 一族のダンビュライトも復活して軌道に乗ったばかり。タフな輸入牝馬キャサリーンパー(父リヴァーマン。母の父リボー)の伝える底力に期待したい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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