【紫苑S予想】重要ステップに変化した紫苑S 好走が秋華賞に直結
秋の重賞第一戦、過去6年の結果から要注意したいのは…
かつて紫苑Sは、とくに重賞に昇格以前は「秋華賞」と無縁にも近いレースだった。しかし、2014年ショウナンパンドラが「紫苑S2着→秋華賞1着」。やがて重賞になり、2016年にヴィブロスが「2着→1着」。さらに2017年ディアドラが「1着→1着」。
ほかに紫苑Sをステップにした秋華賞2着馬が最近6年間に「2016年パールコードから、2021年のファインルージュ」まで4頭も出現している。次週のローズS組、オークスからの直行組とほとんど互角の重要なトライアルに変化した。
とくに要注意は、レース間隔などを考慮した関西馬の遠征。近年の紫苑Sをステップに秋華賞で連対した7頭中の4頭が関西馬だった。
今年、オークス2着のスタニングローズ(父キングカメハメハ)は、ショウナンパンドラと同じ関西の高野友和厩舎の所属馬。オークスの前はフラワーC(中山)だった。
負けてもいいひと叩きのトライアルではあるが、中山、東京への遠征はもう4回目。調整手法が確立しているので、ほころびを見せるスキは少ないと思える。2着に負けはしたが、早め早めにスパートしたオークス2着は価値がある。
クロフネを母の父に持つキングカメハメハ産駒は数多くいるのに、重賞で連対したのはなぜか白毛のハヤヤッコ(2019年レパードS)だけ。フラワーCの前にはそんな心配もささやかれたが、そのフラワーCを制し、オークス2着で不安を一掃した。
過去10年、本番の秋華賞で3着以内に快走した30頭の中に、紫苑S、ローズS、オークスから直行馬以外のステップ組は、1着馬にはいない。2、3着にも合わせて5頭しかいない。紫苑Sの結果は、秋華賞好走に直結している。
紫苑Sで出走権を確保したい1勝、2勝クラスの馬はここをなんとか3着で出走権ゲットでは、本番は苦戦でもある。
2勝馬ではともにドゥラメンテ産駒のサンカルパ、サウンドビバーチェが先行できるので、今回はサークルオブライフ以上に怖い相手だが、この組み合わせならスタニングローズは崩れないと思える。