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【ニュージーランドT予想】桜花賞出走叶わなかった牝馬が好気配

  • 2023年04月07日(金) 18時00分

まだこの時期GI馬断然とはいえない


 今年のドルチェモア(父ルーラーシップ)と同じように、前年の朝日杯FS(旧朝日杯3歳S)の勝ち馬が、翌春のニュージーランドTに出走してきたケースは史上3回。

 2000年エイシンプレストン、2008年ゴスホークケン、2011年グランプリボス。当然、みんな1番人気だったが、その成績は順に「1着、12着、3着」だった。

 消長の激しかった外国産馬が主役の時代も含まれるので、近年とは状況が異なるが、負担重量の増加はなくても、まだこの時期だからGI馬断然とはいえない。

 ドルチェモアは、初戦圧勝のあと、2戦目のサウジアラビアRCでは前半1000mを57秒8で飛ばしたグラニットを捕らえて1分33秒4で快勝。朝日杯FSでは好スタートから一旦下げ、自身「58秒1-35秒8」のバランスで1分33秒9。ここまで無敗の3連勝。

 今回の組み合わせならたしかに一歩リードと思える。2013年の桜花賞馬アユサンの産駒でもある。中間の力強さ満点の好調教からさらなる上昇と、内寄りの好枠を引いた幸運もあるので軸馬として期待するが、サウジアラビアRC、朝日杯FSのタイム(中身)は、この世代のトップマイラーとするにはまだかなり物足りないのも事実。

 賞金ボーダーが高すぎて桜花賞出走がかなわず、こちらに回ってきた牝馬がなんと5頭もいる。中ではクイーンCで、桜花賞の人気馬ハーパーと同タイムの3着だったモリアーナ(父エピファネイア)の好気配が目立つ。

 中山のフェアリーSを小差2着のメイクアスナッチ(父ルーラーシップ)、絶好枠から行けそうなチューリップ賞0秒1差4着のルミノメテオール(父エピファネイア)。この3頭の牝馬を、展開ひとつ、馬場の回復しだいでドルチェモア逆転も可能な相手としたい。牡馬では先行できるエエヤンが相手の筆頭。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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