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【葵S予想】半世紀以上重賞勝ち馬を輩出する「テスコボーイ系」 ビックシーザーは記録を延ばせるか

  • 2023年05月26日(金) 18時00分

舞台は京都に戻り高速決着が予想される


 人気のビッグシーザー(父ビッグアーサー)には、大きな記録がかかっている。父ビッグアーサーは、すでにトウシンマカオ(2022年の京阪杯)、ブトンドール(2022年の函館2歳S)の2頭の産駒が重賞レースを勝っているが、ビッグアーサーは2016年の高松宮記念、2016年セントウルSなど8勝馬。その父サクラバクシンオーは、1993-1994年のスプリンターズS連勝など11勝馬。さらにその父サクラユタカオー(その父テスコボーイ GBは輸入種牡馬)は、1986年の天皇賞(秋)など6勝した名種牡馬。

 輸入されたテスコボーイ産駒の最初の重賞レースの勝ち馬は、1972年の皐月賞を制したランドプリンスであり、もしビッグシーザーが重賞勝ち馬となると、日本で断然最長不倒のサイアーラインを存続させている「テスコボーイ系」は、もう半世紀を超えて重賞勝ち馬を輩出し続ける貴重な父系だが、ビッグシーザーにも後継種牡馬の道が開けるとき、さらにその記録が延長する可能性が高くなるのである。

 今年は京都の1200mに戻って1分07秒台の高速決着が予測されるが、ビッグシーザーの初勝利は4走前の中京1200mの2歳コースレコード「1分07秒9」。同じ1分07秒9の記録を持つ馬はほかにもいるが、あのあとビッグシーザーは完勝で3連勝中。好位抜け出しのレース運びを身につけているので、相手が強化するとき、さらにタイム短縮が可能と思える。

 この時期の京都芝1200mは歴代の勝ち馬、好走馬が示すように内枠断然有利のケースが多い。内の2番枠を引き当てたのは大きなプラス材料だ。

 デキ絶好と映った内枠のルガル(父ドゥラメンテ)、外枠からでも先手を主張しそうなモズメイメイ(父リアルインパクト)が強敵。穴馬には好調教のカンチェンジュンガ(父ビッグアーサー)、入念に乗ってきたアームズレイン、トールキンを加えたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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