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【アルテミスS予想】高い素質が問われる未来展望の一戦

  • 2023年10月27日(金) 18時00分

浅い歴史の中で多くのGI馬を産み出してきた


 アルテミスSの創設は2012年。まだ歴史の浅い2歳重賞だが、その評価はどんどん高まっている。第一回の2着馬はのちの桜花賞馬アユサン。そのあとレッツゴードンキ、メジャーエンブレムなどがここをステップに育ち、ともにGIを4勝したリスグラシュー、ラッキーライラックの出発点となり、最近3年の出走馬の中にはソダシ、ユーバーレーベン、サークルオブライフ、リバティアイランドがいる。

 東京のマイル戦は単調なスピードや、仕上がりの早さだけでは好走できない。高い素質が問われる。今年も未来のGI馬が含まれている可能性がある。

 人気のチェルヴィニア(父ハービンジャー)は、2016年のオークスをクビ差2着したチェッキーノ産駒。半兄ノッキングポイントは今年の新潟記念馬。初戦はボンドガール(ダノンベルーガの妹)にわずかに負けたが、2戦目の1800mは上がり33秒0で6馬身差独走だった。この時期、今回より1ハロン長い距離をすでに圧勝した強みは大きい。ハービンジャー産駒のビッグレース勝ち馬は少なくないが、クラシック勝ち馬はいない。チェルヴィニアはその候補だろう。

 ライトバック(父キズナ)の1800mの新馬勝ちも大きく変わりそうなスケールを感じさせた。前半63秒9のスローをもたついて後方追走。直線は最後方になってしまい、二度も進路変更しながら、11秒4だったゴール前の1ハロンで先行馬との約4馬身差を一気に逆転して勝った。上がり32秒8。自身の最終1ハロンは推定10秒6-7だった。

 この有力馬2頭に、サリオス(朝日杯FSなど重賞4勝)の全妹サフィラ(父ハーツクライ)などが加わる未来展望の一戦。かなりレベルは高いと思えるので、チェルヴィニアを筆頭の1800m好走馬を中心にしたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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