目下総合リーディング6位のサクラバクシンオー(父サクラユタカオー)は、サンデーサイレンス系や、ミスタープロスペクター、ノーザンダンサーなどの巨大な主流血脈ではなく、いまはもう日本だけで存続している形のプリンスリーギフト系を守っているから立派なものだ。
どういう父系でも、だいたい3代ぐらい存続して、20年ぐらい続くと活力を失い、新しく勢いを得た「枝」に飲み込まれてしまうのがパターンだったが、プリンスリーギフトの父系は、最初にテスコボーイ産駒のランドプリンスが皐月賞(1972年)を制したのを出発に、もう30年以上も連続している。それもただ続いているのではなく、ショウナンカンプ、エアジハードなどGI級として存続しているからすごい。数十頭を上回る種牡馬がいた時代は過ぎ、現在は約10頭が種牡馬登録されているだけだが、サクラバクシンオー、サクラユタカオーの代表するラインは、まだまだ連続してほしい。GI級を送り、かつ主流系統の血を巧みに取り入れながら、スピード能力を失わないでいたい。
マリンフェスタは、サクラバクシンオー産駒というだけでなく、母の父は残念ながら途絶えてしまったヒンドスタン系のミホシンザン。骨折もあってしばらくスランプだったが、前走は自己最高の1000m・54秒7。快速を取り戻し、以前より追ってからもしっかり伸びている。1000mに良績集中の印象があるが、いまなら1200mの方が合う公算大。名門スイーブの牝系で、いとこになるのが桜花賞馬キストゥヘヴンでもある。いまは1000万下だが、昨年はOPで好走していたのだから断然ランクは上。再び上級条件に巻き返したい。レットイットライド本線に、芝でも持ち味が生かせそうな上昇ステラディクオーレはぜひ相手に加えたい。