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札幌日刊スポーツ杯

  • 2007年08月10日(金) 17時51分
 新潟の1000万下特別のメインは、有力どころが除外された後の残ったメンバーの対戦ムードだ。一応という形で上昇モンヴェールを中心にしたが、パンチあと一歩は否めず、また、ハンデ戦の前回から3kg前後も定量で斤量増の馬が多いだけに、強気になれない。

 開幕の札幌メインは、1つ上の1600万条件。こちらの方が見どころも手応えも十分だろう。洋芝のタフなコースとはいえ、昨年は1回札幌の1200mで1分08秒台、1500mには1分28秒前後の好時計が続出したように、最初のうちは時計は速い。ここは快速のスピード型を中心に考えたい。

 順当ならこのクラスの1200m戦でずっと2着を続けているコレデイイノダだが、そろそろ…の危険性もある。追い切りも案外だった。

 スパインの復調を狙いたい。この馬、05年の夏には、ほぼ平坦の福島コースで、前半3F32.0秒という当時のダッシュ記録日本レコードで飛ばしたことで知られている。

 そのあと1000万特別を2勝しただけで、期待ほどの成長はなく、今年の前半はスランプにも近い不振でハナを切れないレースが連続したが、体つきが寂しくなっていた。

 また平坦に近い芝コースの条件戦なら、過去2、4、5、2、2着の良積を残しているのに、そういうレースに出走していないこともある。

 この夏シーズンになり、減っていた体は戻っている。札幌は初めてだが、死角よりは久しぶりに平坦の芝コースの1200mに出走できる魅力のほうがずっと大きい。決して早熟型でも、また非力なスピード型でもない。

 なによりの魅力は、コレデイイノダ、シンボリウエスト以下の強敵が揃っているが、一気に飛ばす馬は少ない。強気にハナを主張すれば単騎の逃げも望めそうな点だ。快速スパインの復活に期待したい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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