新潟の1000万下特別のメインは、有力どころが除外された後の残ったメンバーの対戦ムードだ。一応という形で上昇モンヴェールを中心にしたが、パンチあと一歩は否めず、また、ハンデ戦の前回から3kg前後も定量で斤量増の馬が多いだけに、強気になれない。
開幕の札幌メインは、1つ上の1600万条件。こちらの方が見どころも手応えも十分だろう。洋芝のタフなコースとはいえ、昨年は1回札幌の1200mで1分08秒台、1500mには1分28秒前後の好時計が続出したように、最初のうちは時計は速い。ここは快速のスピード型を中心に考えたい。
順当ならこのクラスの1200m戦でずっと2着を続けているコレデイイノダだが、そろそろ…の危険性もある。追い切りも案外だった。
スパインの復調を狙いたい。この馬、05年の夏には、ほぼ平坦の福島コースで、前半3F32.0秒という当時のダッシュ記録日本レコードで飛ばしたことで知られている。
そのあと1000万特別を2勝しただけで、期待ほどの成長はなく、今年の前半はスランプにも近い不振でハナを切れないレースが連続したが、体つきが寂しくなっていた。
また平坦に近い芝コースの条件戦なら、過去2、4、5、2、2着の良積を残しているのに、そういうレースに出走していないこともある。
この夏シーズンになり、減っていた体は戻っている。札幌は初めてだが、死角よりは久しぶりに平坦の芝コースの1200mに出走できる魅力のほうがずっと大きい。決して早熟型でも、また非力なスピード型でもない。
なによりの魅力は、コレデイイノダ、シンボリウエスト以下の強敵が揃っているが、一気に飛ばす馬は少ない。強気にハナを主張すれば単騎の逃げも望めそうな点だ。快速スパインの復活に期待したい。