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三面川特別

  • 2007年08月24日(金) 17時51分
 牝馬のウオッカがダービーを3馬身差で圧勝した今春の3歳クラシック。もし、ウオッカが普通の年のように「オークス」に出走していたら、福永祐一騎手(ローブデコルテ)は勝っていなかっただろう。幸運のオークス3勝目だな、といわれた祐一騎手が笑いながら反論したという。「でも、それならボクはダービージョッキーになっている(アサクサキングスで)」と。

 今年の3歳世代は、春シーズンのことだけかもしれないが、ウオッカは別格として、牝馬陣の快走が目立った。オークスは2分25秒3の勝ち時計で大接戦。一方、ダービーは2分24秒5で圧勝のウオッカは別に、2着以下は2分25秒0のアサクサキングス以下はかなり差がついていた。

 そのオークス、ベッラレイアが抜け出し、外からミンティエアー、ローブデコルテが差を詰めようとした残り1Fの地点。後方から大外に出したラブカーナが素晴らしい勢いで接近。そのまま2番手に上がり、さらには差し切りまであるかと思わせた。さすがに速い脚はそうは長続きせず、最後は同じような脚色になって3着にとどまったが、差は0.1秒だけ。ペースは異なるとはいえ、2分25秒4はダービーでも4〜5着に相当し、ラブカーナの走破時計は従来のオークスレコードを0.7秒も上回っていた。

 父オース(その父フェアリーキング)の産駒は、最初は良くてもどうも成長しないのが不思議なパターンだが、オークス3着馬が52kgで牝馬同士の1000万条件。ランクの比較では負けられない力関係といえる。

 父方はもちろん、母方も極めて欧州色が濃いのがラブカーナの特徴。長い直線の外回りの新潟はおそらく合っている。距離もこの1800mか、2000mぐらいがベストだろう。

 全3勝が1800mのパーフェクトジョイと、前走の中身が光るヴァーチュが本線。ついで、オークス7着の3歳レインダンスを加えたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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