OPのハンデ戦。ところが、ほとんどハンデ差がないことと、背負い頭が馬齢重量より2kgも軽い「55」であることが、レースの特徴を示している。抜けた実力馬はいない。1600万条件の馬もまったく差はないだろう。
一気に行く強力なスピード型が少ない点に注目すると、3歳トロピカルライトで押し切れる公算大と考えたい。前走の北海道スプリントC(旭川ダート1000m)は、好スタートのディバインシルバーは競り落としたものの、4コーナーでインからアグネスジェダイ、プリサイスマシーンに抜かれて3着。コーナーワークが上手くないこともあるが、小回りの旭川で内から2頭もに抜かれたのは、力負けと同時にちょっといただけなかった。
改めて注目は2走前。東京ダート1400mを好スタートから飛ばし、前半45.9-57.5秒。途中から人気のトウショウギアに並ばれる苦しいHペースだったが、1200m通過1分09秒4が刻まれた地点では、トウショウギア(結果は1分22秒3のコースレコードで圧勝)とそう差はなかった。オフィサー(昨年のBSN賞を1分10秒8で2着)を抑えている。
まだキャリアの浅い3歳馬。上昇度、さらにパワーアップの魅力が大きい。父ミゼンマスト(その父コジーン)は、必ずしも短距離限定ではなく、中距離でもスピード能力を生かしたが、このトロピカルライトはずんぐり体型もあって現状では1200m前後向き。またダート限定でもあるが、ハナを切る形になればそうは簡単には止まらない。
今度は差しに回るはずのタイキジリオンと、同じく短距離の差し馬エアアドニスが本線だが、さして能力差のない馬がいっぱいいる。
本来の能力は一枚上のサイレンスボーイ、新潟だとなぜか善戦する大穴シベリアンメドウ(48kg)あたりまで手広く流したい。