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朝日チャレンジC

  • 2007年09月07日(金) 18時00分
 朝日チャレンジCは、秋シーズンのの最初の中距離重賞。まだ夏の続きらしいメンバーのGIIIにとどまることもあるが、もうずっと以前(タニノチカラや、ロングホークのころ)から、さらにはマーベラスサンデーの当時も、そして最近のスズカマンボ、タップダンスシチーも、やがて秋の、さらにはもっと先の来期のGIにも続く出世レースである。

 実績で上回る馬の狙いもOKだが、これから…の馬に注目したい。4歳タマモサポートは前走、自分でペースを作って2000m1分58秒5の圧勝だった。4歳の今シーズンはスピードレース向きの先行力を身につけ、連続して好時計で乗り切っている上昇度は光る。

 父タマモクロス(03年に死亡)の、最後から2世代目の産駒。タマモクロスはその父シービークロスに続いて大成功したが、なぜか後継の種牡馬が1頭もいない不思議な種牡馬でもある。芦毛こそ途絶えたが、シービークロス…タマモクロス…と連続してきたラインを、ぜひ、次に続けるようなエース格に育って欲しいものだ。56kgのここを突破するようなら、展望は大きく広がる。

 一方、5歳のインティライミはもうそろそろ「ディープインパクトのダービー2着馬」から脱出し、同じ佐々木晶三厩舎のタップダンスシチー(02年の勝ち馬)のように本格化したい。自分で動いて出たダービーが2分24秒1。好時計の珍しくない最近でも、破格のダービー連対記録だから、負けたとはいえ秘めるスケールは疑いない。

 全兄のサンバレンティンが今年の七夕賞を勝っている。また母の全姉シャダイチャッターはこの朝日チャレンジCを2着し、孫のワンモアチャッターも05年のこの重賞を勝っている。平坦巧者の一族であると同時に、しぶい成長力を誇り、かつ2000mこそベストなのがこの牝系ファミリーの特徴。インティライミは2000mに1分57秒台が2回もある。抜け出して秋のビッグレースに続けたい。56kgの別定重量は、きわめて有利だろう。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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