先週のステップレース2つは、ダイワスカーレットの勝った「ローズS」も、ロックドゥカンブの制した「セントライト記念」も、上位3着までに入った馬は、JRAの施設以外との「移動禁止」による影響を受けていない馬ばかりだった。
牝馬ではザレマ、ハロースピード。牡馬ではメイショウレガーロ、アップルサイダー、クランエンブレムなど、トレセンへの帰厩が遅れた馬は、好走しても不思議ない力関係だったが、みんな凡走している。
今週の「オールカマー」、「神戸新聞杯」でも、遅れて帰ってきた馬は少し評価を下げたい。新聞のコメント以外では、調教欄で9月5〜6日あたりから時計を出し始めた馬は予定の帰厩が遅れた危険が大きい。専門紙の調教コーナーはこういうとき活用したい。OP馬は最終追い切りなど、どの馬だって追えば好時計が出る。だが、積み重ねがないとき、量の不足が響いてくる。高額条件のレースは、OPのステップ重賞と同じようなローテーションになることが多いので、中心馬は順調にきている馬か、休み明けでもJRAの施設内に8月からいた馬としたい。
マイネルテセウスは8月の25日に出走しているので、移動禁止の影響は受けていない。
春の1600万条件(ハンデは2回ともに56kg)で大凡走しているのは気になるが、前走の大雪Hは強かった。57kgで1分43秒6は開催のNo.1時計であると同時に、先週のエルムSとも0.3秒差だけ。馬場差は先週のほうが走りやすいコンディション。また、楽にかわしたピサノデイラニは、先週の中山でダート1800mを1分52秒5で7馬身差の独走を決めた馬。大雪Hのレベルは高い。
一長一短の相手の中では、デキの良さでガイアレーサー、セルフリスペクト、サトノスローンはぜひマークしておきたい。