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富士S

  • 2007年10月19日(金) 18時50分
 休み明けの馬が7頭。3歳馬から7歳馬まで「5世代」の、ちょっとひとクセあるオープン馬がそろっての混戦。候補が山のようにいて目移りするが、伏兵トウショウカレッジを狙いたい。

 大型馬とあって3〜4歳時はあまり順調に使えず、ずっと距離1200mだけに出走していた。いとこにチャンピオン・スプリンターのシーイズトウショウ(父サクラバクシンオー)がいて、この馬の母の父もサクラバクシンオー。

 当然の距離選択だったが、本格化なったのは5歳の今年、距離を1600m前後に変更してからのこと。今年は1000万下の勝利を皮切りに、1、2、3、1、5、1、9着。格上がりの初オープンとなったエプソムCは5着だが、伏兵とあってみんなの避けたインに突っ込み、勝ち馬とは0.1秒差だけ。1800mもこなしてみせた。続く米子S1600mは、決して追い込み馬向きの流れではなかったが、大外から一気に差し切って1分32秒7(上がり33.5秒)。

 今季の充実が本物であることを示した。前走のポートアイランドSは休み明けとあって反応が鈍く、インに入って9着の完敗だが、実は2着アンブロワーズや、3着マイネルスケルツィとはわずか0.2秒差だけ。

 540kgの大型馬とあって休み明けは走らないことを考えると、中身は決して悪くなかった。叩き2戦目の今回はビシッと追って明らかに良化している。人気落ちの今回は絶好の狙いだろう。

 ラストタイクーン産駒は、同じ伏兵のトウショウヴォイスがそうであるように、やや奥手。父はBCマイルを単勝37倍の快走がある。シーイズトウショウといとこという牝系は、ウオッカの母タニノシスターともいとこの間柄。活力は文句なしだろう。スウィフトカレントはポン駆け[3-2-0-0]。連闘で天皇賞・秋の予定もあるらしいが、狙うなら今回。56kgはこの馬にとっては軽量。安田記念のアサクサデンエンの半弟でもある。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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