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鳴尾記念

  • 2007年12月07日(金) 18時45分
 この時期、確実に世代交代進みつつあり、ふつうは若い3歳馬を中心にするのがセオリー。別定戦に戻った昨年、いきなり3歳=3歳の決着だった。まして今年は3歳世代のトップランクに入るドリームジャーニー、アドマイヤオーラ、牝馬ではレインダンスが出走してきた。

 だが、ここは古馬陣にこの1800mなら狙える馬がいて、かつ人気薄。人気は3歳馬に集中するから、ベテラン組の逆転に期待したい。

 古馬陣でとくに魅力があるのは、すんなり先行できそうなエイシンデピュティ(1800mこそベスト)。前走は折り合いを欠いてまるでレースをしていないトウショウカレッジ(エプソムCでエイシンと接戦)。そして、再び立ち直り気配のハイアーゲームだ。

 ハイアーゲームは、キングカメハメハ→ハーツクライのダービー3着馬。3角すぎから一気にスパートしてキングカメハメハに追いすがり、ゴール寸前ハーツクライにかわされたものの破格の2分23秒8。この年のダービー上位組がみんな反動が出て大スランプに陥ったのは知られるとおり。立ち直りにはハーツクライ、ダイワメジャー(のど鳴りもあったが)など、長い時間がかかった。ハイアーゲームも同じ。ダービー・3着のあと、昨年のメトロポリタンSを圧勝するまで2年もかかっている。

 悪いことにそのメトロポリタンSが上がり33.4秒。エイシンニーザン、トウショウナイトなどを3馬身半もちぎってしまった。また激走しすぎで、今度は1年半もの脚部不安の休養を強いられたが、休み明けを使うこと2戦、ほぼ本来のハイアーゲームに戻っている。シャープなストライドで楽々と好時計の追い切りができた。攻め馬=実戦の直結タイプ。距離1800mはスランプ時の1分46秒2を含め、1、2、1、13、3着。イメージよりずっと合っている。先週のステイヤーズSを見送ってここに狙いを定めたのもおそらく正解。エイシン、トウショウを本線に流す。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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