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東京新聞杯

  • 2008年02月01日(金) 18時00分
 昨年夏の関屋記念1600mを1分31秒8(現在の新潟の最高タイム)で快勝したカンパニー。トニービン系の父方の良さと、ノーザンテースト牝馬の最大の長所が出たといえるが、上がり33.3秒で3馬身半差の独走。決してハイペースでもなく(レースの前後半は45.6-46.2秒)、先行型の残っている流れだけにそのマイル適性は光った。大外を回っている。

 再び間をあけて挑戦した天皇賞・秋は3着にとどまったものの、坂上での大きな接触の不利を克服し、一旦はメイショウサムソンの2着確保とみえた。寸前、少し鈍って3着にとどまったのは、距離が長かったのだろう。

 昨年の夏から秋に比べると、全体の気配はもう一歩の危険もあるが、そう流れは速くならず、切れ、爆発力勝負のレースだろう。58kgは天皇賞・秋で克服済み。7歳にしてはそう使い込まれているわけではなく、キャリアは21戦。まだ能力減の心配はない。

 相手に、1600mは初めてでも「切れ味」勝負大歓迎の7歳ハイアーゲームを狙う。東京巧者は知られるが、頭角を現した3歳初戦のセントポーリア賞1800mが上がり33.0秒。青葉賞も33.7秒。一度立ち直った5歳時のメトロポリタンSが、独走の上がり33.4秒。ハイペースの1600mはまずいが、予測される平均ペースなら無理なく追走できると考えたい。

 切れ味優先型を上位にしたいので、3番手は牝馬ジョリーダンス。もう7歳だが、前走の1400mでスズカフェニックスの小差2着ならまだ衰えはない。昨春のヴィクトリアマイルでコイウタの5着だが、カワカミプリンセスを徹底マークが裏目。脚を余して上がり32.9秒だった。力負けではなかったのは、安田記念3着が証明している。

 穴馬は、京都金杯3着のカネトシツヨシオー。この馬、ずっと1800〜2000mが中心でマイル経験は少ないが、前走の切れをみると、東京の1600mこそベストの可能性が高い。母方は典型的なスピード系である。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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