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バレンタインS

  • 2008年02月15日(金) 17時55分
 タマモサポート(父タマモクロス)は、3〜4歳時はずっと1800m〜2000mの中距離路線が中心。1600m以下に出走したことは一度もなかった。

 しかし、芝2000mには1分58秒台の記録が計4回もあり、また1800mでは1分46秒台が2回もあるように、本質はスピード系だったのだろう。5歳初戦の前走は東京新聞杯1600m。楽々と好位追走から一度は勝ったローレルゲレイロをかわす勢いで伸び、いきなり1分32秒8。負けはしたものの、考えられていた以上のスピード能力を示した。

 1400mの通過は、この馬も推測1分21秒前後。今回はさらに1F短縮の初の1400mだが、対応できる公算大。というより、むしろこの距離なら差す形でもスピード能力が生きてくる可能性が高い。

 母の父はジョリーズヘイロー。日本ではあまり成功したとはいえないが、今も中山ダート1200m1分09秒1のレコードをもつスーパーナカヤマの父。ときに単調でも豊かなスピード能力を伝える。

 タマモサポートの場合、祖母は快速グリーンデザート(父ダンチヒ)の産駒。もともと牝系はスピード色がきわめて濃い一族でもある。2000m級だと折り合いに苦心する一面もあったが、前回の1600mではスムーズに追走できたから、今回の1400mなら折り合いうんぬんはさらに関係ない。少しインが荒れ気味の芝。前回とは一転、外枠を引いたのもかえって有利だろう。

 1400mの方が切れそうな東京巧者ダイレクトキャッチ(完調には一歩だが)と、目下絶好調のマヤノライジンが本線。連穴には、偶数枠の外を引いたのでスタートで出負けする危険が少ないアルビレオと、52kgならまだまだ侮れない9歳ワイルドファイアーが妙味。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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