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京都記念

  • 2008年02月22日(金) 17時55分
 4歳になったウオッカに、同じく4歳になったアドマイヤオーラ、フサイチホウオー。そして日曜のフェブラリーSには、ヴィクトリーが出走する。先々週の白富士Sで13着に沈んだサンツェッペリンもそうだが、昨春、注目を集めたり、快走した現4歳世代のクラシック組は、ダイワスカーレット(フェブラリーSは目の外傷で回避)を別にして、みんなそろってリズムが崩れたり、成長力にかげりを見せたりで、総じて不振が続いている。

 昨年のアドマイヤムーンと同様に、京都記念をステップにドバイへの遠征を予定しているウオッカの復活に期待したい。

 ダービーを制した馬が、幸運をすべて使い尽くしたように負寸に陥ったりするのは良くあること。また、その世代の最強馬がダービー馬ではないことも、きわめて良くあるパターン。しかし、牝馬ながら抜け出して3馬身差でダービーを独走したウオッカが、あのあとリズムを崩しているのは残念。再三ローテーションが狂ったりしているが、秋のジャパンCを0.2秒差4着したように、体調さえ戻れば、またウオッカに合うコース(距離)に出走するなら、再び輝くチャンピオンに復活するのは少しも難しくない。結果論ではなく、有馬記念の中山2500mはまったく合わなかった。自分の形を崩す不利も大きかった。

 ダービーの上がり33.0が示すように、スローの流れはむしろ歓迎。爆発力の勝負に持ち込める東京か、あるいは京都の外回りでこそも、はっきりしている。動きには迫力が戻り、体つきも鋭く、かつ力強くなっている。

 荒れた芝はどのみち外を回るだろうから死角ではない。他との比較で56kgは有利ではないが、ダービーは55kg。もう3歳の牝馬ではなく、この程度の別定重量は当然こなせる。

 やや完成期は遅れたが、やっと本格化なったアドマイヤフジと、連対率100%の京都で巻き返すドリームパスポートが本線。トウカイの2頭では、外回り向きのトリックが怖い。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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