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ファルコンS

  • 2008年03月14日(金) 17時55分
 マルブツイースター(父サクラバクシンオー)の初勝利は小倉の1000m。そうレベルの高い馬が1000mに出走するケースはないとはいえ、57秒2の逃げ切り。5馬身差だった。

 単調なスピード型かと思えたが、小倉2歳Sは好スタートから一度下げて、飛ばす伏兵を行かせる形をとり、抜け出す形で1分09秒3(小雨の良)。前年のアストンマーチャンの1分08秒4などには及ばないが、03年メイショウボーラーと同じだから悪くない。

 もっとも小倉1200mは馬場差が大きすぎて時計よりは勝ちっぷりなのだが、マルブツイースターの前走は破格。立て直しに成功して東京1400mを楽々と1分21秒3。翌週の古馬準OPのハイソサエティーが大接戦で1分21秒5。その次の週のOPのバレンタインSがやっぱり大接戦で1分21秒3(ナスノストローク)なのだから、前走は光る。それも休み明けでいきなり57kgだったが、坂を上がるまで抑えっきりで進み、1200m通過1分09秒6の地点から気合を入れると最後11.7秒。時計以上の圧倒的な勝ちっぷりだった。

 父はサクラバクシンオー。母の父はカルストンライトオや、高松宮記念のサニングデールを送るウォーニング(とりわけ平坦に近いコースに強い)。また、母方のそう遠くない近親馬に、高松宮記念を制したキングヘイローがいるのも、今回は中京の1200mだけに強気になれる血統背景といえる。

 前々走、中京1200mを出負けしながら勝っているメイプルストリート(目下絶好調)と、すでに1200mで2回も上がり33秒台を記録しているダノンゴーゴーが本線。

 シルクビッグタイムは明らかにダート向きのストライドだが、このタイプは平坦に近いコースなら芝でも能力減はない。小倉2歳Sで2着だったミリオンウェーブ、1200mに戻ったルルパンブルーが押さえ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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