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春風S

  • 2008年04月04日(金) 20時00分
 前走、3月9日のブラッドストーンSで上位を占めたグループが一歩リード。3月22日の阪神「伊丹S」組は、ほとんど同じレベルの内容と思えるのに、アルヴィス、トップディアマンテ、ルミナスポイントの上位3頭ともにハンデ1kg減。ハンデ面では伊丹S組の方に魅力大なのだが、ブラッドストーンSのワールドハンター以下には、前回も中山で好走のアドバンテージを認めたい。

 中で、かなり不器用なうえ、やや一本調子型の嫌いもあるマルターズマッシブ(父はラジャババ系)は、中山は不向きと見られたが、下げて差してきたから立派。ダート1200m[34.4-37.1秒]の流れはバランスとすればハイペースとなるが、1600万としては少しも速くない。事実、上位を占めたのはみんな好位にいたグループ。ダッシュ一歩だったマルターズマッシブは流れに乗れたが、4角では最後方ともいえる15番手。流れからするとこの時点で圏外だったが、うまくタメが利いたのが良かったのか、直線だけ外に出して一気の強襲。メンバー中NO.1の36.0秒の上がりを記録し、好位から抜け出そうとしたワールドハンターと半馬身差、0.1秒差に突っ込んで見せた。

 父、母の父ともにラジャババを経たボールドルーラ系。いかにもツボにはまれば…の破壊力を見せた点が魅了。また同じようにツボにはまるか?の死角は大きいが、ハンデ戦の今回は一気に行きたい馬もいて、前走以上のハイペース必至。また、ここ2戦はちょっとためもあったからビシビシ追って動きは文句なしのA評価。幸い、ロスのない外枠13番を引き当てた。再度の好走に期待する。

 前走で接戦のワールドハンターが一番の強敵だが、ハンデ有利な伊丹S組はマークが必要。また、前回は美浦経由の不利もあり、さらに出遅れ(最内枠で)しながら5着に詰めていたウォーターバロンは怖い。中舘騎手ならスーッと先行できそうだ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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