ゴールドC(7月2日 浦和 サラ4歳以上 別定 SIII 1500m)
「ゴールドC」はリバイバル重賞。昨暮れ浦和競馬場に1500mが新設、その目玉として、7年ぶりにネーミングが復活した。もっともレース(名称)自体の歴史はかなり古く、1957年〜2001年まで45回に及んでいる。当時は3歳馬、総決算の意味があり、おおむね12月に施行。勝ち馬には、ゴールドスペンサー(79年)、キングハイセイコー(84年)、マキバサイレント(95年)など、超A級の名前も並ぶ。
ヒントになるかどうか、余談を少し。昨暮れ新設された「浦和1500m」は、4コーナー・ポケットからスタート。直後に左カーブを切る。もちろん鋭角ではないが、その部分いったん内ラチが途切れ、インコースの馬はかなり走りづらそうな印象を受ける。参考までに今年に入って5開催、計48レースの出目(1〜2着)を記す。1枠=5、2枠=15、3枠=17、4枠=5、5枠=12、6枠=10、7枠=22、8枠=20。極端な数字かどうかは見方によるが、少なくとも1枠を引いた馬は好ダッシュが条件だろう。ただ現実に「1=2」という目も3度出ている。記者◎チェレブラーレ=2枠、▲エスプリベン=1枠。何やら複雑な気持ちではある。
◎チェレブラーレ
(張田・56)
○ナイトスクール
(酒井・56)
▲エスプリベン
(山崎誠・56)
△サウンドサンデー
(石崎駿・56)
△アストリッド
(戸崎・54)
△クレイアートビュン
(的場文・54)
△ベルモントギルダー
(石崎隆・58)
ディープサマー
(佐藤博・58)
インターセフォー
(達城・56)
4歳チェレブラーレの充実度をとった。デビューから通算[8-4-1-6](道営時含む)。クラシックロードを進んだぶん中〜長距離志向のイメージだが、現実に1600m以下[5-1-0-0]とアベレージが上がり、昨秋久々に使った「フォーマルハウト賞=大井1600m」の差し切りも鮮やかだった。父ブラックホーク、本来スピード、瞬発力が身上のマイラーであること。初タイトル獲得、同世代のデスモゾームに後れをとったが(マイルグランプリ)、総合能力からはこちらが先で不思議なかった。左回りは2月「報知グランプリC=船橋1800m」小差4着(致命的なスタート不利)。俊敏かつ競馬センスに優れたタイプで、浦和1500mもイメージに合致する。
ナイトスクールは、3歳時「ニューイヤーC」など浦和1600m重賞を2勝している。以後故障に悩まされたが、近況からはいよいよ復活。ベスト条件で完全燃焼を期待した。エスプリベンは、「クラウンC」「報知オールスターC」の覇者。逃げ一手にみえながら二の脚が案外しぶとく、加えて道悪が無類に巧い。人気薄なら妙味だろう。逆に前走牝馬同士の「しらさぎ賞」を制したアストリッドは、今回牡馬相手で微妙なところ。もまれる競馬で精神力が問われてくる。ハイペース乱戦と想定すれば、気楽に乗れるサウンドサンデー(浦和5戦4勝)の末脚が穴。重賞初挑戦クレイアートビュンは、絶好調ながらもう2kgほど斤量差がほしかった。ディープサマーは4か月ぶり、フリオーソと同様にミッドウェイFで坂路調整(川島正行厩舎)。能力はさておき計算しづらい。