スマートフォン版へ

黒潮盃・展望

  • 2008年08月11日(月) 23時48分
黒潮盃(8月13日 大井 サラ3歳 別定 SII 1800m)

 04年から、南関東限定→地方競馬交流に条件変更。昨年は笠松・マルヨフェニックスが圧勝した。これまでとは、今後はっきり性格が違う重賞になるかもしれない(1967〜98年まではクラシックTRとして4月実施)。ただ、マルヨフェニックスは「東海ダービー」を制した実力派。比較して今年の他地区挑戦馬、レベル的には一枚落ちる。

 ひとまず99年から9年間のデータをそのまま書く。1番人気[2-3-2-2]、2番人気[3-1-0-5]、3番人気[1-0-1-7]。1〜2番人気の連対率はまずまずだが、人気通りのワンツーとなると、18年アスターバジル→ステップクローザーの一例だけ(馬単840円)。現実に昨19年、マルヨフェニックス→ジェイドロボス、馬単61860円の最高配当が出た(1番人気ロイヤルボス=4着)。総じてクラシック活躍馬の取りこぼしに原因があり、02年ジェネスアリダー5着、03年ナイキゲルマン2着。さらに翌04年、何とアジュディミツオーが3着に敗れている。

 逆にクラシック不出走、格下とされる馬が案外強く、99年エビスジャパン、00年タカラファイヤ、01年アブクマドリーム、06年アスターバジルと4頭優勝。実績より勢い…が一つのセオリーとなりそうだ。牝馬は[0-2-1-9]。99年ヤマノリアル2着は関東オークス勝ちの女傑だけに当然だが、04年アジュディミツオーをゴール際捕えたアイチャンルックなど、今思ってもミステリアスな大駆けだった。逃げた馬=1、1、12、14、1、4、6、9、8着。両極端な結果だが、勝った3頭中、エビスジャパン、ジョイフルハヤテはまったくの人気薄。ノーマークになるとやはり怖い。

◎タケノショウリュウ
(的場文・56)
○ジルグリッター
(張田・56)
▲バンバンバンク
(御神本・57)
△ミハタマイオアシス
(赤嶺・56)
△ジャイアンツゲット
(今野・56)
△ギャンブルオンミー
(戸崎・58)
△バルバンクール
(山崎・56)
ディアヤマト
(坂井・56)
ノゾミカイザー
(吉田稔・57)
ラプレ
(佐藤博・56)
タケショウクィーン
(寺地・55)

 タケノショウリュウの本格化をとった。クラシック経験は羽田盃(11着)だけだが、前2走の若竹賞(2000m)、アルタイル賞(1800m)を3コーナー先頭の大楽勝。中〜長距離型の本格派として、一躍脚光を浴びつつある。父アグネスタキオン、昨秋デビュー戦を直線一気、5馬身差で飾った逸材。今季の変身は、鞍上・的場文Jの腕が何より大きく、テンから気合をつけた先行策で、馬の持つパワー、スタミナを100%引き出している。アルタイル賞1800m=1分54秒0を余裕残しなら、時計上もダービー組にヒケをとらない。勢い重視…の傾向を踏まえて狙う。

 人気の読みにくい顔ぶれで(おそらく大きく割れる)、相手は手広く考えたい。中であえて本線というなら、ゲート難解消でレースぶりに厚みが出てきたジルグリッター、昨年マルヨフェニックスのパターン(ジャパンダートダービーからの巻き返し)を想像させるバンバンバンク。実績上位は、ギャンブルオンミー(東京湾C勝ち)、ジャイアンツゲット(同2着)、さらにディアヤマト(京浜盃2着)あたりだが、いずれも流れしだい、位置取りしだいの気性で信頼度は高くない。それなら無欲で末脚一本に賭けるミハタマイオアシス、再び軌道に乗ってきた素質馬バルバンクールに食指が動く。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング