鎌倉記念(10月1日 川崎 サラ2歳 別定 地方競馬交流 SIII 1500m)
2歳重賞のスタートだ。「鎌倉記念」が2歳戦に定着したのは01年から(かつてはアラブ重賞)。以後6年間のデータをまとめる(06年・休止)。1番人気[4-0-0-2]、2番人気[1-0-1-4]、3番人気[0-1-0-5]。その時点で抜けた素質馬がいれば、おおむね圧勝、逆にドングリの背比べ的メンバーだと、一転荒れる。勝ち馬の“その後”は両極端で、「東京2歳優駿牝馬」を制した02年パレガルニエ、「羽田盃」を制した03年トキノコジロー。しかし04年エスプリフェザント、05年カネショウマリノスなど、不振をかこった馬もいる。
所属別は、川崎=6勝、2着5だからホーム独占。昨年船橋ノースダンデーが初めて2着に食い込んだ。ただこれは、大井「ゴールドジュニアー」と近いこともあり、出走頭数に起因する部分が大きいだろう。昨年から他地区馬に門戸が開かれ、ブラウンアマゾン3着。おそらく傾向が変わってくる。勝ち馬の平均キャリア=3.1戦、同2着馬=2.8戦。基本的に、完成度より素質優先ということか。牝馬は[1-0-1-21]。勝ち馬は前述02年パレガルニエ1頭でアベレージがいかにも低い。逃げた馬=2、11、8、1、2、1着。04年エスプリフェザント、昨年ヴァイタルシーズ。このレースに限れば、早熟スピード型にもチャンスは大きい。
◎ノーステイオー
(54・左海)
○ブルーサンオー
(54・御神本)
▲クロンダイク
(54・張田)
△ヴィクトリーゲーム
(54・内田博)
△アンビシャスガイ
(54・水野)
△ミウラライアン
(54・的場文)
△エスプリアース
(54・坂井)
サガルマータ
(54・町田)
ロマ
(53・酒井)
地元の3勝馬ツルノゴゼン、TR若武者賞を制したエスプリオールが回避。とりわけ後者は父エスプリシーズ(04・GI川崎記念馬)、若武者賞の勝ちっぷりも豪快(8馬身差)だっただけに、正直拍子抜けの感は否めない。現時点で傑出馬不在。新たなスター候補探し…がテーマになった。
ノーステイオーは船橋デビュー。初戦こそエロージュの2着に敗れたものの、続く前走大井がズバ抜けて強かった。当時ひと息入れて32kg増(500kg)、キャリア2戦目の初コース。それでいて道中厳しい先行争いを乗り切り、直線7馬身差の独走だった。1400m1分28秒7は、同開催「ゴールドジュニアー・準重賞」に0.5秒差。余裕の脚いろを含めると、はっきりインパクトで上回る。父グリーンアプローズは競走馬としては無名(JRA2戦1勝)だが、ミスタープロスペクター直仔で、ダート向きマイラーのイメージだろう。母系ノーザンテーストなら、自在性、勝負強さも備えているはず。いい形でクリアできれば、暮れの「全日本2歳優駿」まで夢が浮かぶ。
若武者賞2〜3着、ブルーサンオー、アンビシャスガイは、ともに完成度の高い先行型。ちぎられた現実から印象点はひと息だが、この時期、経験の利、ホームの利はやはり大きい。2頭の比較は、父イーグルカフェの前者を成績通り上位にみた。クロンダイクは道営2戦12着の転入馬。初コース、いきなり1000m→1500mはハンデだが、2歳戦に強いゴールドヘイロー(その父サンデーサイレンス)産駒で、調教試験も快調に動いている。レベル上位の見方も当然成り立つ。他では、川崎1400m新馬戦を圧勝したヴィクトリーゲーム。父ラムタラ、骨太の好馬体が目立ち、当日JRA交流戦に乗る内田博Jを鞍上に据えてきた。