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東京盃・展望

  • 2008年10月06日(月) 23時49分
 東京盃(10月8日 大井 サラ3歳以上 別定 JpnII 1200m)

 「JBC・スプリント」、例年そのトライアル的な意味を持つ一戦で、東京盃優勝馬は、過去7年すべて本番GIに出走している。その結果は…。

01年 ノボジャック 1着(大井)
02年 アインアイン 8着(盛岡)
03年 ハタノアドニス 4着(大井)
04年 マイネルセレクト 1着(大井)
05年 アグネスジェダイ 8着(名古屋)
06年 リミットレスビッド 3着(川崎)
07年 リミットレスビッド 4着(大井)

 連覇した馬は2頭。大井→大井の同条件なら当然有利だが、盛岡、川崎は左回り、距離も微妙に違っており(今回園田は1400m)、人気で凡退…のケースも目立っている。面白さであり難しさ。さて今年はどうなるか。

 データは98年から。1番人気[2-3-0-5]、2番人気[4-1-0-5]、3番人気[2-0-2-6]。ストレート勝負が多い短距離戦とすると思いのほか波乱含みで、とりわけ1番人気は勝率、連対率とも案外低い。馬単最高配当は、02年アインアイン→エイシンラグランジの49250円、次いで99年サカモトデュラブ→ビコーミニスターの28490円。所属別は、JRA=5勝、2着10、大井=3勝、岩手(サカモトデュラブ)、宇都宮(ベラミロード)それぞれ1勝。JRA上位は言わずもがなだが(近4年連続ワンツー)、あえて穴を買うならやはり地方馬になるだろう。大井初コースのJRA馬=2勝、2着8。リミットレスビッドなど抜群の適性を示す馬がいる反面、99年ビーマイナカヤマ、02年ティエッチグレース(1番人気・7、13着)など期待外れも少なくない。総括して言うなら、歴戦のキャリアを積んだ馬がやはり強いか。逃げた馬=4、1、1、4、1、2、6、5、14、6着。近年数字は低調だが、先手必勝のセオリーは忘れられない。

◎ヴァンクルタテヤマ
(56・赤木)
○リミットレスビッド
(57・内田博)
▲キングビスケット
(56・坂井)
△タイセイアトム
(56・吉田豊)
△ベルモントサンダー
(56・石崎駿)
△ディープサマー
(56・川島正)
△フジノウェーブ
(58・御神本)
アグネスジェダイ
(57・小牧太)
チヨノドラゴン
(54・真島)

 ヴァンクルタテヤマの本格化に期待した。今季プロキオンS、サマーチャンピオンと重賞連破、それも前走佐賀は4馬身差レコード独走。6歳馬ながら都合4度の長期休養があり、素質開花、新星登場という言葉がむしろハマる。逃げにこだわらず、スピードの絶対値で勝負するタイプ。430kg台と小柄でも、フォーティナイナー×ブライアンズタイムの血筋はさすがに凄い。前2走1400m克服という点が、やや重い大井ダートを考えると逆に強みになるだろう。

 リミットレスビッドは、未踏の3連覇を狙って登場する。中間3か月を充電にあて、むろん万全のステップ。前2年、1分11秒1、11秒3。今回10秒台突入(ヴァンクルタテヤマ?)とみて、評価を1つ落としたが、安定性、信頼度はやはり高い。地方勢では、キングビスケットの勢いをとる。前走アフター5スター賞は負けて強しの内容で、すでに完成されたフジノウェーブ、ディープサマーよりフレッシュな魅力がある。主導権を取り切ってタイセイアトム、逆に混戦の差し較べでベルモントサンダー。実績互角アグネスジェダイは緩やかな下り坂か。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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