東京盃(10月8日 大井 サラ3歳以上 別定 JpnII 1200m不良)
△(1)フジノウェーブ 1分11秒6
△(2)ディープサマー 1.1/2
◎(3)ヴァンクルタテヤマ 1/2
(4)アグネスジェダイ 3.1/2
△(5)タイセイアトム 1/2
……………………
○(6)リミットレスビッド
△(7)ベルモントサンダー
▲(12)キングビスケット
単740円
馬複4020円
馬単6940円
3連複3060円
3連単29340円
フジノウェーブが見事な瞬発力で差し切った。最内から好スタート。しかし鞍上に先行する意思はなく、結局6番手まで下げて進む。それにしても道中の行きっぷりは素晴らしかった。およそダート短距離戦と思えない、抜群の手応え。3〜4コーナー、逃げたヴァンクルタテヤマの行き脚も決して悪くなかったが、鞍上の手綱はまだそこで動かない。「仕上がりのよさは追い切りに乗ってわかっていたし、レース展開もイメージ通り。どこを突いて抜け出そうか、そう考える余裕があった」(御神本J)。まさしく舌なめずりするような場面。たぶんそれを“乗り役冥利”というのだろう。あと1F、インから一気に抜け出した。「上がりの脚はJRA馬にもヒケをとらない。強さを証明できて嬉しいです」。
昨秋「JBCスプリント=GI」の覇者。実績上は当然の結果だろうか。ただ当時7番人気、馬群を巧みに捌いた内容から、記者の印象、フロックとはいわないまでも半信半疑が本音だった。「休み明け(さきたま杯5着以来4か月半ぶり)でむしろスムーズに動けるタイプ。いずれにせよ思った以上、いい競馬をみせてくれた。JBC(園田・11月3日)へ弾みがつく。あとは初コースと1F延長をどうこなすか。連覇へ向けて頑張りたいです」(高橋三郎調教師)。園田1400m。浮かぶイメージは微妙だが、同馬自身、生粋のスプリンターというより、マイラーにも近いレース巧者。何より御神本Jで[12-3-0-4]、このコンビは呼吸がぴたりと合っている。
ヴァンクルタテヤマ3着。赤木Jの手応えは直線入口まで余裕があり、いずれにせよ電撃6Fだからハイペース云々は当たらない。降雨で逆に粘りつくような大井の馬場、ひとまずそれが敗因と考える。前開催と較べおよそ1秒かかるコース状況。時計1分11秒6。勝ち馬にむろんケチはつかないが、曰くスピード優先の勝負なら、ヴァンクル=10秒台前半が想定できた。ディープサマー2着は力通り。中団キープからしっかり追った川島正太郎J。結果残念でも、人馬とも収穫がきわめて大きい。3連覇をめざしたリミットレスビッドは、前2年と較べ道中行き脚におつりがなかった。緩やかな下降線か、あるいは一過性のポカか。今日1戦だけでは判断しかねる。タイセイアトムは致命的な出遅れ(およそ5馬身)。終い伸びて5着が収穫になるか注目したい。キングビスケットは、パドックからイラついた仕草で、結果論ながら連戦の疲れが心配。入着確保アグネスジェダイは、森秀行厩舎流、さすがの地力と納得する。