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TCKディスタフ・展望

  • 2008年10月27日(月) 13時50分
 TCKディスタフ(10月29日 大井 サラ3歳以上牝馬 別定 SIII 1800m)

 「TCKディスタフ」は、03年新設。地方所属牝馬交流、大井“JBC”開催年は、その当日、セミファイナルとして行われてきた(03年は準重賞扱い)。過去5年を振り返る。1番人気=1、1、7、1、4着、2番人気=5、5、6、2、1着、3番人気=6、14、9、6、5着。比較的堅めの決着だが、人気自体割れるケースが多く、そうすんなりとも収まらない。馬単最高配当は、05年ジーナフォンテン→アイチャンルックの14830円。今思えば2頭とも十分な実力派で、当時“盲点”になっていたという結果だろう(1番人気=テンセイフジ)。

 所属別は、船橋=3勝、2着2、大井=2勝、2着2、東海=2着1。他地区馬トータル[0-1-0-23]ときわめて低いが、その2着1が、7番人気ノースシェーバー(笠松)。1人気ホウザングラマーとの組み合わせで馬単2220円の好配当だから、やはりマークは怠れない。直前のトゥインクルレディー賞優勝馬=不、1、3、1、4着(今年はスターオブジェンヌ回避)、同2着馬=5、不、7、6、1着。昨年は、2着パフィオペディラムの逆転だった。逃げた馬=6、7、3、6、14着。05年コウエイソフィア3着が最高で、外回り1800m、目標になる不利がむしろ大きい。

◎ミスジョーカー
(55・佐藤太)
○パフィオペディラム
(55・左海)
▲ベルモントノーヴァ
(55・石崎駿)
△サイレントエクセル
(55・板垣)
△アーペレーヌ
(55・町田)
△カネショウバナナ
(55・藤江)
△シールビーバック
(55・今野)
ダイワオンディーヌ
(55・高野毅)
オリビアフォンテン
(55・石崎隆)
ヒビキウィン
(55・御神本)
カネショウメロディ
(55・坂井)
ザッハーマイン
(53・戸崎)

 有力どころすべて55kgの別定戦。ごく普通には、昨年の覇者パフィオペディラム、重賞3勝ベルモントノーヴァ、両馬がはっきり恵まれた。しかし何かピンとこない。まずパフィオペディラム。なるほど昨年完勝だが、甘い逃げ馬(ナイススマイルワン=14着)の3〜4番手と絶好位、それで上がり39.0秒だから大した脚は使っていない。今季「しらさぎ賞」「アフター5スター賞」2、3着は、いずれもいったん楽勝態勢から最後詰めを欠いたもの。人気になって買いたくない…その典型的なタイプにみえる。ベルモントノーヴァの場合、爆発力No.1は認めても、おおむね先行馬ペースに流れる大井1800mが大きな減点。近況からは自身体調も100%と思えない。

 ミスジョーカーを狙う。前走トゥインクルレディー賞2着。実績上はまだ少し格下だが、当時先行馬ペースを4コーナー9番手から一気の伸び。狭いインを瞬時に割った切れとガッツに目を見張った。父カコイーシーズ、いかにもそれらしい5歳秋の急成長。過去1700m1勝、2000m3着の記録など、元より距離は多様にこなす。52.5kg→55kgも勢いで克服可能な範囲だろう。古いフレーズながら牝馬戦は“格より調子”が基本セオリー。初コンビ・佐藤佑太J騎乗も、無欲で乗れる立場だけに減点なしと考えたい。

 評価の難しい馬がそろった。3歳時クラシック実績を持つアーペレーヌ(川崎→北海道)、シールビーバック(JRA→東海)が、今年は他地区馬枠から出走する。充実度で前者(4走前ギルガメッシュを完封)、安定感で後者(笠松・金沢A級3勝)。もう1頭岩手サイレントエクセル(12勝)も、牡馬を含めたオープン常連だけに侮れない。園田3戦3勝、型破りの挑戦になるザッハーマイン(収得賞金90万円)も、カジノドライヴと同じマインシャフト産駒で興味津々だが、やはりここは経験の段階か。南関東のダークホースは、意外性があるカネショウバナナ、水に慣れてきたダイワオンディーヌ。馬券はミスジョーカーから手広く流す。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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