ローレル賞(11月5日 川崎 サラ2歳牝馬 別定 SIII 1600m)
「ローレル賞」が、2歳秋〜冬に定着したのは03年から(それ以前は3歳春に施行)。今年は第8回目。ひとまず7年間としてデータをまとめる。1番人気=1、1、1、8、1、11、2着、2番人気=5、8、6、2、8、2、4着、3番人気=4、2、10、4、5、5、5着。1番人気優勝馬はすべて単オッズ100円台で、03年ビービーバーニングなど、1.1倍と圧倒的な支持を受けていた。セオリーになりそうなのは「1番人気から薄め…」だが、1番人気が崩れた2度はいずれも大波乱。転入初コースになった馬(04年ウツミキャサリン)、新馬勝ち1戦だけだった馬(06年トップパンドラ)が、それぞれ8、11着に沈んでいる。馬単最高配当はその06年、エイコークック→グリーンヒルソング=19,210円だった。
所属別は、川崎=5勝、2着6回、船橋=2勝、2着1回と2場所で独占。大井も出走頭数は少なくないが、[0-0-1-12]とあまり結果が出ていない。勝ち馬の平均キャリア=4.0戦、同2着馬=4.2戦(2歳秋施行の5戦に限定)。ただこれは昨年マダムルコント(7戦)、トミノプラネット(8戦)が数字を押し上げた感もあり、実質2〜3戦のキャリアを持っている素質馬なら十分通用とみていいだろう。逃げた馬=8、3、1、3、4、4、2着。早熟快速型はイメージより勝ちづらい。暮れの「東京2歳優駿牝馬=大井SI」に直結する一戦で、過去2レース連覇を、03年ビービーバーニング、05年ダガーズアラベスク、07年マダムルコント、すでに3頭が達成している。
◎アランフェスロマン
(53石崎隆)
○マルノノパール
(53御神本)
▲ビービールミナス
(53張田)
△オウシュウダイアン
(53今野)
△アグライアコーセイ
(53左海)
△シアワセノレシピ
(53的場文)
△エスプリギャル
(53真島)
ロッソフレイバー
(53坂井)
ニットウビュー
(53拝原)
アランフェスロマンの素質をとる。2戦1勝、実績は新馬勝ちだけだが、その新馬戦が別次元といえる内容だった。1000m59秒3、2着を6馬身ちぎる独走劇。当時船橋コースはごく普通の良馬場で、同日デビューを飾ったエロージュ(平和賞2番人気)が1分00秒1。さらに同開催、古馬B2、B3快勝アンフィーイモンが59秒3だから、並みの2歳馬の時計ではない。以後ひと息入れた前走大井は26kg増。馬群の中で折り合いに専念し、結果7着ながら収穫十分とイメージできる。父イーグルカフェ、むろん奥が深いはず。スピードの絶対値で先行抜け出し。新境地を期待した。
平和賞の結果から道営勢は例年以上にハイレベル。マルノノパール、ビービールミナスはその中で新馬を勝ち、とりわけ前者はイケノナイン(平和賞2着)と2度に渡り好勝負を演じてきた。転入初戦いきなり挑む1600mだが、距離云々をいうなら他馬もほぼ同条件。素直に能力上位とイメージする。前走川崎1400mの勝ちっぷりがよかったオウシュウダイアン、血統面に魅力があるシアワセノレシピ(母ホワイトシルバー)も注目馬。ホームの利、牡馬相手に戦ってきたキャリアを買えばエスプリギャル、ニットウビューあたりが穴か。