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ハイセイコー記念・回顧

  • 2008年11月15日(土) 22時59分
ハイセイコー記念(11月12日 大井 サラ2歳 定量 SII 1600m良)

○(1)ナイキハイグレード 1分41秒9
▲(2)シュバレスク 3.1/2
◎(3)ノーステイオー 3/4
(4)アンビシャスガイ 3
△(5)スーパーヴィグラス 1.1/2
………………………
(6)ベターフォーチュン
△(7)ナイキスターゲイザ
△(14)ソウブムテキ

単380円
馬複1340円
馬単1960円
3連複510円
3連単4900円

 ナイキハイグレードが圧勝した。「鎌倉記念」同様、ノーステイオーが手綱をしごいて行き切る展開。しかしナイキハイグレードは、前走「くまたか特別」(四角7番手)とは一変した素軽さをみせ、道中持ったまま3〜4番手を進んでいく。1000m通過62.6秒の平均ペース。4コーナー手前、早くもライバルに馬体を併せ、直線入口待ったなしのタイミングで抜き去った。ねじ伏せる…そんな勝ち方。「走る素質はもちろん、学習能力が高い馬。大井コース2度目で反応が違うと思っていた」(川島正行調教師)。コメント通り完璧なレースといえる。ラスト1Fはまさしく独走。鞍上はゴール手前でセーブする余裕をみせた。「前走の脚(直線だけで5馬身差)が凄かったから、負けられない気持ちで乗った。素晴らしい馬。どんなレースでもできそうだし、とにかく今後が楽しみです」(戸崎圭太騎手)。

 ナイキハイグレードは、父アグネスタキオン、母ダイアモンドコア(東京2歳優駿牝馬・浦和桜花賞など南関東5勝)という超良血。8月船橋デビュー戦を出遅れで落としたものの(3着)、以後圧倒的な2連勝を飾っていた。この夜のパドックも、はち切れるようなトモ脚、力強い踏み込み、古馬並みの落ち着き。結果論ながら、馬の資質、スケール自体が一枚違った。1600m1分41秒9はとりたてて速くもないが(昨年ヴァイタルシーズと同タイム)、レースぶりの凄み、インパクトが数字を補ってあまりある。現時点での能力をいうなら、一昨年フリオーソとほぼ互角の評価だろう。言わずもがな12月17日「全日本2歳優駿=JpnI・川崎1600m」が次の目標。ひとこと胸が張れる代表馬だ(優先出走権獲得)。

 粘るノーステイオーを、シュバレスクが3/4馬身差捕えてゴール。ただ2頭の比較はかなり微妙で、記者の目からはむしろ能力上位はノースとみえた。強力馬(ナイキハイグレード)の目標になったこと。自身7kg増、中間やや稽古量が不足したこと(船橋競馬場コース改修中)。直線交されてからもソコソコ粘り、少なくともバッタリはきていない。1番人気、折り合いにに気づかい、結果大事に乗りすぎたうらみもあったか。シュバレスクは順調な成長ぶり。頂点に立ったハイグレードに今後どう迫っていくか。デビューから一貫差す競馬に構えこの成績は、能力とセンスの表れ。父ゴールドアリュールを思えばもうひと皮むけてくる。4着以下は離れたが、キャリア3戦目スーパーヴィグラスに“新鮮力”の期待があるか。厳しい2番手から大崩れしないあたり、実戦向きのガッツを感じる。ナイキスターゲイザ、ソウブムテキ、地元「ゴールドJ」組は、レベル的に疑問を残した。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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