彩の国浦和記念(11月26日 浦和 サラ3歳以上 別定 JpnII 2000m)
「浦和記念」は、96年から交流競走に移行。その初年を女傑・ホクトベガが勝ち、以後もイメージ以上にハイレベルの戦いが続いてきた。勝者から後のGI馬が多く出ている。マキバスナイパー(帝王賞)、さらにヴァーミリアン。浦和コースは小回りながらが緩やかなコーナーで(円形に近い)、能力をストレートに発揮できる点が大きいだろう(とりわけ先行型)。
過去10年のデータ。1番人気[3-3-1-3]、2番人気[3-4-1-2]、3番人気[0-1-2-7]。1〜2人気、そろって崩れるケースはほとんどなく(06年1度だけ)、05年ヴァーミリアン→ハードクリスタル、07年シーキングザダイヤ→ルースリンドなど、人気通りのワンツーだった。所属別は、JRA=5勝、2着5、船橋=3勝、2着3。他に大井、川崎各1勝、岩手、東海ブロックがそれぞれ2着1を記録している。3歳馬[2-0-2-7]。ヴァーミリアンは別格としても、04年モエレトレジャー優勝、01年ムガムチュウ、02年ニシノハナグルマ3、3着だから、データ上悪くない。逃げた馬=5、3、4、8、1、4、1、2、1、1着。強い馬が自ら競馬を作ってしまう場合が多く、その意味でも、自在性、機動力を備えた人気馬は信頼度が高い。
◎スマートファルコン
(54・岩田)
○フィールドルージュ
(58・横山典)
▲トーセンブライト
(56・藤岡)
△ルースリンド
(56・佐藤太)
△キングスゾーン
(56・吉田稔)
△ナイキアースワーク
(56・川島正)
△アンパサンド
(56・御神本)
マズルブラスト
(56・戸崎)
クレイアートビュン
(56・的場文)
スマートファルコンを推す。サクセスブロッケンを頂点に、ユビキタス、キクノサリーレ…何ともレベルが高い3歳世代。中でも同馬は、いわく総合能力でそのNo.2と推測できる。前走JBCスプリント2着。距離選択は微妙だが、ともあれ自ら勝ち馬(バンブーエール)をねじ伏せようという正攻法で納得のいく結果を出した。底力があるということ。折り合いに苦しんだジャパンダートダービー(2着)など、癖のある気性を思わせたが、以後小倉→金沢と古馬相手に2連勝。パワーアップはもちろん、実戦に向かう集中力が驚くほど違ってきた。東京大賞典馬の兄(ワールドクリーク)を大きく凌ぐスケールと可能性。今回をいいステップにしてほしい。54kg有利。本来、中〜長距離向きの本格派で2000mは最も競馬がしやすいはずだ。
フィールドルージュは昨秋JCダート2着、明けてフリオーソを完封した川崎記念など、GI級の実績を誇っている。左回り2000mなら条件ベスト。あとは状態しだいだろう。トーセンブライトも遅咲きの強者とイメージでき(父ブライアンズタイム)、本質的に距離万能。流れひとつでチャンスがある。ルースリンドは昨年2着、前走東京記念快勝で復活を示し、今回佐藤裕太Jがどう乗るか。追わせるタイプだけに若干減点もないではない。浦和コースに相性がいいキングスゾーン、久々でも、そのぶん気楽に動ける川島正太郎J=ナイキアースワークが穴。御神本=アンパサンドの新コンビにも注目したい。