ユングフラウ賞(2月11日 浦和 サラ3歳牝馬 定量53kg SIII 1400m)
「ユングフラウ賞」は今年から重賞昇格。しかしレース自体はすでに27年の歴史があり(89年まで“桃の花特別”の名称で施行)、長く桜花賞トライアルに定着している。過去10年、その優勝馬は本番=3、6、8、10、1、8、2、8、7、2着と不安定だが、ひとつ格を得て、今後アベレージも上がってくるか。今回1〜3着馬に優先出走権が与えられる。
(1)…総体的に波乱含み。1番人気[2-3-0-5]、2番人気[0-0-2-8]、3番人気[3-1-1-5]。馬単1000円以下は1度もない。
(2)…大井勢に注意。トータルでリードは4勝、2着2の川崎だが、大井[3-1-1-13]。出走頭数比からは確率が最も高い。
(3)…微妙な道営デビュー馬。03年メモリヒメ、05年ヨウヨウ、08年インカローズなど3頭優勝したが、凡走例も多く、ワンツーはまだない。
(4)…連対馬の戦法は、逃げ=5、先行=3、差し=7、追い込み=5。有利なのは、先手をとり切った馬、あるいは爆発力のある追い込み馬。
※データ推奨馬
◎クラフィンライデン…最も良績のある川崎所属馬。前走1600m→今回1400mで、思い切った逃げに出るか。予想される3〜4番人気もデータに合う。
○ハニービー…出走頭数のわりにアベレージがいい大井所属馬。鞍上・桑島騎手なら、ここは直線勝負に徹しそうだ。こちらも3〜4番人気の予測。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
◎トゥモローズライト
(真島・53kg)
○モエレエターナル
(今野・53kg)
▲ハニービー
(桑島・53kg)
△エロージュ
(戸崎・53kg)
△クラフィンライデン
(山田信・53kg)
△ロマ
(張田・53kg)
△タッチブライト
(岡田・53kg)
シアワセノレシピ
(左海・53kg)
エンドスルー
(酒井・53kg)
ヴィクトリーパール
(佐藤博・53kg)
トゥモローズライトから穴を狙った。道営[1-1-1-5]。正直エリートとは呼べない戦歴だが、新馬勝ちを飾った後、一貫ゲート難に苦しんだため。最終戦「ザール賞」2着など直線一気の追い込みで、上がり37.9秒を記録している。当時1200m1分15秒1、同日クラフィンライデン(同条件オープン)=1分15秒0と、コンマ1秒しか違わない。そして前走転厩2戦目(大井1600m)、インを弾けるように突き抜け豪快な勝ちっぷり。父アフリート、加速がついて重心が沈む走法にも大物の相がある。ハイペースを想定すれば1400mもむしろいいか。混戦向きの気性だろう。
ごく普通にはモエレエターナル。前走牡馬相手の「ニューイヤーC」完勝、前々走「全日本2歳優駿=GI」5着も、ここに入ると絶大な価値がある。完成度がきわめて高く、レース上手。ただ道営時470kg台まで増えた馬体が、前走430kg。いかにも減りすぎの感は否めない。杞憂で終わるのかどうか。一本人気確定と思えるだけに、あえて評価を一枚落とした。
ハニービーは前走「桃花賞」で◎に期待したが(日刊競馬紙上)、結果ひと息鋭さ負け(3着)。しかし好位から積極的に攻めたレースぶりなど進境は感じられ、ハリのいい馬体も数字(447kg)以上に大きくみえる。父イーグルカフェ。まだまだ成長があるはずだ。「東京2歳優駿牝馬」3着エロージュも素質馬だが、現状はもまれ弱さが残り、戸崎Jで人気先行だと妙味が薄い。穴は、地味ながら芯の強さを感じさせるロマ、器用さが光るタッチブライト。